退職金は何度でももらえるものではありませんので、失わないように投資することが大事です。
そのためには、リスクとリターンについて理解をして投資をする必要があります。
絶対に安全という投資はありませんが、リスクと上手く付き合うことはできます。
リスクと上手く付き合えれば、リターンとリスクについてバランスを取ることができるでしょう。
投資ではそのようなバランスが重要なのです。投資で稼ごうと思ったら、リスクを取ることで大きなリターンを得ることができる可能性があります。
ただし、無駄なリスクは取る必要はありません。リターンを得るために必要だと判断するまでは、小さなリスクでも取らない方がいいでしょう。ここでは退職金を安全に運用するための方法を紹介していきます。
1、分散投資が基本の運用方法
退職金の運用方法で重要になるのが、リスクをできるだけ避けて安全に運用することです。
そこで重要なのが分散投資という運用方法です。
関連性の薄い金融商品に投資することで、1つが下がったとしても他が上がるという考え方ができます。
退職金のような資金を1つの金融商品に集中投資をしてしまうと、損失を出したときに取り戻すことができなくなる可能性が高いです。
そうならないように分散投資をすることで、高いリスクを散らすことができるでしょう。
この分散投資をする場合には、それぞれの関連性が薄い金融商品を選ぶ必要があります。
例えば1つ目に商社の株を買ったら、2つ目は不動産会社の株を買うという方法です。
2つの株に取引や資本関係がなければ、それぞれ独立した株ということになります。
この場合どちらかの株が下がっても、もう一方に影響を及ぼすことは少ないでしょう。
ただし、分散投資をするときに注意することとして、関連性が薄いことだけを重視しないことが大切です。
魅力的な投資先を見つけて、その投資先が分散投資として活用できるようにします。
2、損失を出しにくい運用方法を目指す
退職金の運用では安全に投資をすることが最も重要です。
人によっては利益を出すことよりも、損をしないことを優先しているという人もいるでしょう。
そのような投資を目指すためには、老後の目標金額を具体的に決めておくといいです。
具体的な金額が分かれば、現実的な投資方法が決まります。
目標金額が高くないのであれば、損失を出しにくい投資の方法があります。
それは国債投資をポートフォリオに組み込むことです。国債は元本保証の上に、金利が返ってきます。そのため着実な資産運用をすることができるのです。
ただし、国債をポートフォリオに組み込むのはあくまでも、資産の安全を守るためです。国債投資だけではリターンが低くなってしまい、老後の資金を全て補うことはできないでしょう。
しかし、損失を出しにくい国債投資を投資に組み込むことで、他の投資で失敗した時の損失の補填に充てられます。このように安全に資産を守る方法として、国債投資を活用するといいでしょう。
3、元本保証を求めすぎない運用方法
退職金を減らしたくないという気持ちが強すぎると、投資先が元本保証の金融商品だけになってしまうことがあります。
これは決して間違いではありませんが、リターンは少なくなります。
例えば定期預金に200万円を預けたとして、1年間で増えるのは200円程度です。
この金利で資産運用をするとなると、必要な資金になるまでには時間がかなりかかることになります。
元本保証の金融商品はそれだけ手堅いということが多いので、リターンは少ないのです。
元本保証の金融商品にこだわっていると、退職金を老後までに増やすことは難しいです。
また、元本保証がないとしても、資産が減らないことは少なくありません。
株に投資したとして、買った次の日にその株が急落するというのはかなり限られた場合だけです。
安定している株に投資すれば、毎日同じ株価になっているという株は少なくないです。そのような株の方が、元本保証の金融商品よりもリターンはいいことが多いでしょう。
元本保証にこだわってしまうと、そのような株の存在に気づけなくなります。
4、リスクとリターンを理解した運用をする
一般的にリスクが低い投資では、リターンは少ないです。
このリスクとリターンの関係をしっかり理解しておくことが、投資の運用では大事です。リターンが大きいのにリスクが低い投資は稀です。
逆にリスクが高いのにリターンは少ないという投資は少なくありません。そのような投資であれば、しない方が無難です。
投資をして自分から損をする確率を高める必要はないからです。
投資をするときにはリスクを背負う覚悟は必要ですが、必要以上のリスクを背負う必要はないでしょう。その点を理解して、運用すると無駄なリスクを取らないようになります。
リターンとリスクを比べてみて、リターンのメリットが大きい場合にはリスクを取って投資をすることがあるかもしれません。それまではリスクを回避することを前提として投資するといいでしょう。
5、配分が退職金の運用では大事
投資をする時の配分をどうするかというのは、退職金の運用では大事です。
投資の配分というのは、どこにどの程度の資金を配分するかということです。
リスクが高い投資先ばかりに偏ってしまうと、損失を出した時に大半の資金を失うことになりかねません。
そうならないように安全な投資先と利益追求のための投資を分けると良いでしょう。
配分としては利益を求めるのは2割~3割程度に抑えることが重要です。
その程度の割合であれば、利益が出ないで損失を出した時に、残りの安全な投資先の利益で相殺することができる可能性があります。
一部の投資先で損をしたとしても他でカバーできる配分が大切になります。
このようなポートフォリオに完璧なものはありませんので、常に状況に合わせて変えていくことが重要です。状況の変化にポートフォリオを合わせられないと、思わぬ落とし穴にはまることがあるでしょう。
6、投資信託やヘッジファンドを利用する運用
退職金を自分ではなく、プロに運用してもらうという考え方があります。
プロであれば安全に運用することは難しくないでしょう。預けておけば運用されて増えていくことになります。
そのような投資先としては、投資信託やヘッジファンドなどがあります。
投資信託は好景気時には大きく落ち込むことが少ない投資方法です。
一方、ヘッジファンドはどのような場面でも儲けることができるスキルを持っています。
どちらにも共通することですが、自分で運用しないために手間がかからなくなるという利点を持っているのです
預けることに抵抗がないのであれば、プロに任せて運用してもらうことはメリットが多いです。
7、トータルでプラスにするという考えを持つ運用方法
投資では全ての投資で勝つ必要はありません。9割負けていても、残りの1割が9割の投資先の損失を補填してくれる可能性があるのです。
補填するどころかプラスにしてくれる確率はゼロではありません。投資では勝率よりも利益が出ていることを重視します。
全ての投資先でマイナスになってしまえば手が付けられませんが、利益を出している投資があればリカバリーはできます。
全ての投資がトータルで勝っていればいいという考え方ができれば、運用に余裕が出て選択肢の幅が広がることにつながるでしょう。
8、安全な退職金の運用方法の終わりとして
退職金を運用するときには分散投資が基本になります。分散投資であれば、リスクを軽減する効果があるでしょう。
また、国債投資などを利用して、安全に投資をすることも大事です。他にはポートフォリオの配分に、損をしない投資の秘訣があります。
そのポートフォリオは変更をすることが多くなるので、常に状況のアップデートをしておくことが大切です。
もう一つ方法としてあるのが、プロに運用を任せることです。誰に預けるかを考えて、配分を決定し、目標金額を決めた後で、運用開始をするといいでしょう。