急な相続や退職金などで5000万円を受け取ったときは、資産運用を検討するよい機会です。

しかし、投資の経験がない場合はどのように資産を運用すればよいのか悩んでしまうでしょう。

投資の特徴をよく把握せずに無理してリスクの高い投資を行うと、資産を大きく減らしてしまうおそれがあります。

 

資産運用を行う際、重要なのはリスク管理です。

資産を減らさずに運用したければ、投資対象がどんな特徴やリスクを持っているかをきちんと把握する必要があります。

投資対象となるのは、株式・不動産・投資信託などです。この記事では、人気が出始めているロボットアドバイザーも含め、「減らさない投資」を実現するための投資対象や特徴を紹介します。

 

投資を行うときは、損をするリスクを負わなければなりません。

ほとんどの投資対象は、経済市場や為替などの要因によって価値が左右されます。

リスクが高い金融商品ほど大きな利益を得られますが、損をする可能性も高くなりがちです。

資産の多くをリスクの高い投資に回してしまうと、万が一暴落が起こったときに大きな損を被る原因になります。

投資する金融商品がどんなリスクを持っているかきちんと把握すれば、リスクをコントロールしながら無理のない範囲で投資が可能です。

 

資産運用に慣れていない場合、リスクについて特に理解しておかなければなりません。

投資対象が持つデメリットを理解しておき、慢心による無茶な投資を防ぎます。

高額な資金を保有していると余裕があるように感じられ、ついリスクの高い金融商品を選んでしまいがちです。

リスクをコントロールするには、投資対象をイメージだけで選ばずに詳細までよく把握して選ぶ必要があります。

 

資産を減らさない投資を行うには、さまざまな金融商品に投資してリスクのバランスを保つとよいといわれています。

リスクバランスは、保有する金融商品の割合や価値の変動幅によって変わるのが特徴です。

どんな種類の金融商品をどのくらい保有するかが、リスクをコントロールするためのポイントといえます。

 

1、投資の対象となる金融商品の種類

 

一般的に、資産を運用するための金融商品に含まれている種類は、株式・不動産・投資信託などがあります。それぞれ運用益を得るための方法が異なるので、特徴をよく知っておきましょう。

株式は企業が発行しているもので、購入すると枚数に応じた経営権を得られます。企業に対して資金を提供するため、その企業のオーナーとして扱われる仕組みです。

株式で運用益を得るには、差益を狙う方法と配当金を得る方法の2種類があります。

差益を狙う方法とは、購入時と売却時の価格差を活かして利益を出す方法です。

たとえば、株式の価格が安いときに購入し、高いときに売却するなどが挙げられます。

頻繁に売買を行わなければならないので、専門的な知識が必要です。

配当金は、企業の収益をオーナーに還元する目的で配られるお金です。株式を保有していればもらえるので、頻繁に売買を行う必要はありません。

 

不動産投資は、土地や建物を実際に購入して運用します。

一度に高額の資金が動く場合が多いので、購入するときは慎重に選ばなければなりません。

土地や建物の価値が購入時よりも上昇したときには、値上がり益が発生します。

また、土地や建物を他人に貸している場合は賃貸料を得られるため、安定した収入を得ることが可能です。

投資信託は、自分の資産を金融機関のプロに預けて代わりに運用してもらう金融商品です。

投資対象は、国内株式や外国株式、不動産など投資信託によって異なります。

運用が順調に進められれば、投資資金である元本が増えていく仕組みです。

運用益に応じた分配金をもらえる種類も存在します。専門的な知識を持っていなくても、気軽に投資を始められるのが特徴です。

2、自分の運用スタイルをしっかりと決めよう

 

どのようなスタイルの投資を行うか決めるには、「自分で売買を行うか」という点が判断基準になります。

株式や不動産を運用する場合、投資する対象を自分で選び、適切なタイミングで売買をしなければなりません。

専門的な知識が問われるため難しく、運用して利益を得るには常に市場の動向や相場状況を把握しておく必要があります。

また、運用で発生するリスクのコントロールも全て自分で行わなければならないのです。

 

そのため、投資に慣れていない人や、売買を繰り返すのは億劫という人にはあまり適していません。

しかし、投資対象やリスクの許容度を自分好みに細かく決められるのが特徴です。

損をするリスクを抑え、適切な金融商品に投資する方法には投資信託が適しています。

運用のプロに売買を任せられるので、自分の判断ミスによる損が発生するリスクを大きく軽減することが可能です。

市場や相場の状況に合わせて売買する必要がないので、投資の経験がない人でも気軽に始められます。

3、種類が豊富な投資信託

 

投資信託は、ファンドとも呼ばれている金融商品です。

金融機関が扱っており、投資対象や運用スタイルの違いなどによって多くの種類が販売されています。

それぞれの違いによって発生するリスクや運用益を得られる方法が変わってくるため、契約する前によく確認しておく必要があります。

 

投資信託の投資対象となるのは、株式・債券・不動産投資信託(REIT)・コモディティです。

株式は国内のものだけでなく国外のものも含まれます。投資されている債券の種類は、国内外の国債や社債です。不動産投資信託とは、不動産を対象に投資している投資信託を指します。

原油・ガソリン・金・農産物といった世界規模で価値が認められている商品がコモディティです。

 

投資信託によっては、特定の分野だけに投資を行う種類もあります。

たとえば、国内の株式だけに投資して運用するというケースです。しかし、多くの金融商品に投資し、バランスよく運営を行う投資信託も存在します。自分の考えと合わせ、リスクの高さを確認してから選ぶとよいでしょう。

また、投資信託は毎月分配型と無分配型の2種類に分けられます。毎月分配型では、運用益に応じた分配筋を毎月受け取れるのが特徴です。一方、無分配型の場合、生じた運用益は再投資され、資金を増やすために利用されます。

4、注目されている「ロボアドバイザー」の魅力とは?

 

ロボアドバイザーは、コンピューター(AI)が個人の経済状況や求める運用スタイルに合わせ、最適な資産運用を行ってくれるサービスです。

投資対象となるのは株式や不動産、コモディティなどであり、投資信託と似た性質を持ちます。誰でも手軽に自分に合った投資を行えるとして人気が高まってきている投資方法のひとつです。

 

ロボアドバイザーの魅力は、データに基づいて投資が行われる点と手数料が安い点です。

過去の経済状況や値動きのデータを参考にした取引が行われるため、損が発生するリスクが抑えられています。

人が売買する場合、相場が不安定なときなどは心配になり取引を迷ってしまいがちです。しかし、ロボアドバイザーであれば客観的な判断で取引をしてくれるため、心理的な要素で運用を左右されることがありません。

 

また、投資対象を購入する際に発生する手数料が無料である点が特徴的です。

通常の投資信託より信託報酬も安く、長期に渡って運用を続ける場合は費用の負担を大きく軽減できます。

サービスによっては無料で運用結果のシミュレーションができるため、幅広い運用を検討している場合は選択肢に入れてみるとよいでしょう。

5、無理せずに運用できる金融商品に投資しよう

 

資金を減らさない投資を行うには、リスクを抑えた無理のない方法を選ぶのが重要です。

投資対象には株式や不動産など多くの種類がありますが、運用に慣れていない場合はバランスがよくプロに任せられる投資信託が適しています。

 

また、自分で手軽に運用をコントロールできるロボアドバイザーも人気です。

投資を始める前には、金融商品の特徴や発生するリスクを把握しておくのも上手に運用するためのポイントといえます。

大切な5000万円を順調に運営できるよう、自分に合った投資方法を選びましょう。

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