【まとめ】BMキャピタル投資についての利回り・評判を詳細に分析

さまざまな運用手法を用いて、市場の変動に左右されない絶対収益を追求するのがヘッジファンドです。ヘッジファンドは海外で主流ですが、日本国内にもあります。そのひとつが「BMキャピタル」でしょう。

BMキャピタルは元本の保全性と高い運用利回りが知られています。一度は検討した方も多いかもしれません。

しかし、BMキャピタルの情報はあまり公開されていません。「私募型」という形態を取っており公に情報が出ていないこと、また運用手法がヘッジファンドにとって機密情報であるといった理由があるためです。

そこで、今回はBMキャピタルに実際に問い合わせをして確認した情報も含め、できるだけわかりやすくまとめました。BMキャピタルへの投資をご検討されている方はぜひ参考にしてください。

BMキャピタルの概要

bkcapital「BMキャピタル」はビーエムキャピタル合同会社が運営している私募ファンドです。

会社概要は以下の通りです。

商号ビーエムキャピタル合同会社
事業内容(1)金融商品取引法に基づく有価証券及びデリバティブ取引
(2)各種事業への投資
(3)有価証券の自己募集
(4)経営コンサルティング業務
(5)前各号に附帯する一切の業務
最低投資金額記載なし

引用元:BMキャピタル公式HPより

最低投資金額は公式サイトには記載していませんが、1000万円から可能なようで、1,000万円未満でも相談は受け付けているようです。

国内バリュー株投資がメイン戦略

BMキャピタルは日本国内の株式、特にバリュー株(割安の株式)をメインの投資対象としています。決算書の分析はもちろんですが、企業訪問や実地調査など、足を使った調査も行っています。

実際にはバリュー投資以外にも「イベント・トリブン投資」など、さまざまな投資手法を用いているようです。

BMキャピタルへの投資形態は社員権への出資

BMキャピタルへ資金を預けたい場合、同社の社員権を取得するという形態を取ります。BMキャピタルの社員権を買い取り、出資社員となることで当ファンドの運用益を享受することになります。

ここでいう出資社員とは従業員という意味ではなく、株式会社でいう株主に近い意味です。BMキャピタルは合同会社ですから、合同会社の社員権を発行し、ファンドの運用益を株主(=出資社員)として受け取るという形式を取っています。

社員権への出資は、金融商品取引法としての規制対象外となることからヘッジファンド設立の自由度やコストパフォーマンス向上につながります。コストパフォーマンスの向上はヘッジファンドにとって運用成績の向上に直結するため、BMキャピタルもこれらの理由から社員権の取得という形式がベストであると言えますね。

利益は配当として受け取り 再投資も

BMキャピタルの出資者は、運用の利益を四半期ごとに配当として受け取ります。配当を受け取らない場合はそのまま再投資されるので、複利運用することが可能です。

BMキャピタルの運用成績

BMキャピタルの気になる運用成績を確認してみましょう。

bmcapitalの成績

引用元:BMキャピタル(外部リンク)

過去に運用成績がマイナスになった年がない

BMキャピタルの運用実績で特筆すべき点は、「過去にマイナスになった年がない」ということでしょう。

BMキャピタルは2013年設立で、これまで「バーナンキショック」や「チャイナショック」を経験しています。大きな下落相場があったにも関わらずマイナスになっていないのはすばらしいですね。

一般の投資信託では市場の動きにどうしても連動する傾向があり、市場全体が大きく下落すると運用成績も悪化しがちですが、ヘッジファンドは自由な投資戦略を取れますので、BMキャピタルのように下落相場でもプラスを確保できる可能性が出てきます。

年間の平均リターン10%以上

BMキャピタルの運用平均利回りは10%以上です。損失を出さないばかりか、継続して2桁のリターンを確保するのは圧巻ですね。

これまでマイナスになったことがない元本の保全性を考えれば、10%以上の利回りは充分なリターンと言えるでしょう。

各経済指標との成長率の比較をすると

2017年2018年2019年直近5年
日本株式
(日経平均トータルリターンインデックス)
21.33%▲10.29%20.72%8.35%
IMF 世界GDP成長率3.9%3.6%2.9%-
全世界株式
(MSCI ACWI)
23.97%▲9.41%26.60%6.46%
先進国株式
(MSCI World)
22.40%▲8.71%27.67%6.90%
新興国株式
(MSCI Emerging Markets)
37.28%▲14.57%18.42%2.86%
日本株式
(日経平均トータルリターンインデックス)
21.33%▲10.29%20.72%8.35%
BMキャピタル①損失の年がない
②年平均リターン10%以上
③直近4年で資産価値が2倍以上

BMキャピタルの成績を他の指標と比較してみましょう。IMFによると、世界のGDP成長率は直近3年間では3%前後で上昇してきました。ゆるやかながら、世界の経済は成長してきたことがわかります。

世界の株式、および日本の株式も比較的良好で、20%以上のリターンがある年もありました。世界の株式市場はここ数年順調に成長してきたことがわかります。

しかし米中貿易問題の表面化もあり、2018年では世界株式、先進国株式、新興国株式、日本株式のいずれもマイナスになりました。直近5年間で見ると、世界株式の成長率は6%半ば、日本株は8%半ばとなり、新興国では3%に達していません

世界の株式市場は堅調に推移してきたものの、通年ではマイナスになる年が発生し、5年という比較的長期でみると10%以上のリターンを残した指数はありませんでした。

BMキャピタルの「マイナスの年がない」「年平均リターン10%以上」「直近4年で資産価値2倍以上」が、いかに優れているかがわかります。

BMキャピタルのパフォーマンスを支える根拠

bmcapitalの特徴BMキャピタルの強みについてそれぞれチェックしてみましょう。

1:投資元本の安全性に対する強い理念

過去に1度もマイナスになったことがないのがBMキャピタルの特徴ですが、ここには同ファンドが「損失を出さないこと」を信条にしていることが表れています。

同ファンドHPによると、

「長期のパフォーマンスを生むため、毎年プラスの収益を出し続け、複利の効果を活用しポートフォリオの資産価値を年々増加させる」
引用 BMキャピタルHP

とあります。

BMキャピタルは、複利で資産を効率よく増やすため、マイナスの年を作らないことを信条としています。そのため、投資対象のリスク管理を徹底して行い、どんな市場環境でも株価が充分に割安な銘柄のみに投資を行っています。

市場の下落局面でBMキャピタルがプラスを確保できたことも、徹底したリスク管理が奏功したようです。具体的な運用手法は公開されておりませんが、元本の保全性を優先する点はBMキャピタルの強みといえるでしょう。

2:外資系銀行出身の高学歴メンバーで構成

BMキャピタルのメンバーは金融エリートで構成されていることも強みです。

BMキャピタルが信条とする「損を出さない」バリュー株投資には、徹底した情報収集能力と分析力が必要不可欠です。メンバーにはBMキャピタルの投資戦略を実践できる高い能力が求められることでしょう。

BMキャピタルは東京大学、京都大学などの一流大学を卒業し、外資系投資銀行の勤務経験がある金融のプロフェッショナルで構成されています。高い金融知識と幅広い人脈を持っており、BMキャピタルの運用を担っています。

BMキャピタル検討の3つの懸念要素

bmキャピタルの懸念要素BMキャピタルは優秀な運用成績を誇り、元本の保全性に対する高い意識が魅力です。では、BMキャピタルに懸念要素はないのでしょうか。

1:オフィスの所在地について

BMキャピタルの所在地はマンションの一室です。住所は国税庁に登録されており実在しますが、事前に調べた方は不安になってしまうかもしれません。しかし、ヘッジファンドの価値は必ずしも本社所在地やオフィスに表れるものではないでしょう。

BMキャピタルは出資の際に面談をしますが、私の場合は面談の場所は都内のカフェなどでした。私募型で出資者の数は限定的ですから、華美な面談スペースが不用です。

また出資者の利益を考えれば、本社オフィスにコストをかけないことはメリットでもあります。出資者が損をしないことを信条にするBMキャピタルが、本社オフィスのコストを削減するのは自然な流れではないでしょうか。

2:公開している情報が少ない

BMキャピタルが公開している情報が少ない点も懸念材料でしょう。これは、BMキャピタルがヘッジファンドであること、また私募型であることを考えると不自然なことではありません。

BMキャピタルに限らず、ヘッジファンド全体にいえることですが、ヘッジファンドの運用手法はあまり公開されておりません。独自の運用手法があるからこそヘッジファンドとしての価値があり、技術の流出を許すヘッジファンドは少ないでしょう。

運用手法はヘッジファンドにとって生命線です。レストランのレシピのように、流出しないよう細心の注意が払われ、結果的に公表される情報が少なくなってしまうのです。

BMキャピタルは運用手法の流出や情報公開のコストを嫌い、私募型を選択していると思われます。今後も情報が公に開放されることはないと思われます。

ただし、出資者に対しては運用レポート等でしっかりとした情報開示を行っているとのことでした。

3:ネット上で誤った情報が書かれている

これは金融商品全体にいえることでしょうが、インターネット上にはBMキャピタルに関する誤った情報が書かれている場合があります。代表的なものが詐欺を疑うものでしょう。出資を検討している際にそういった情報に触れると不安になってしまうかもしれません。

残念ながら、これまで悪質なファンドが存在した事実はあります。BMキャピタルが多くの情報を公開できない事情もあり、インターネット上の懐疑的な情報が消えることはないでしょう

ただ、BMキャピタルへの出資は原則1,000万円と比較的まとまった資金が必要であり、インターネット上の情報の多くは出資していない方からのものが多いと思われます。最終的な判断はBMキャピタルの窓口の方と面談をし、直接情報を得た上で自分自身で判断しましょう。

まとめ

BMキャピタルは通年でマイナスになった年がない元本の安全性と、10%を超える比較的高い運用リターンが魅力です。

元本保証ではないですが、好成績を実現する分析能力とアクティビストとしての一面、また投資戦略を実行できる高い能力を持つメンバーで構成されている点がBMキャピタルの強みと言えます。

私募型ヘッジファンドということで、情報があまり公開されていない点は懸念材料ですが、ヘッジファンドの特性を考えれば、今後も運用手法などの情報が公開されることはないかと思います。

強み、懸念点を整理してファンド選びの参考にしていただければ幸いです。

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