【2021】おすすめの資産運用アプリは?タイプ別に全8アプリを紹介

資産運用アプリを使えばスマートフォンで気軽に投資ができます。しかしたくさんのアプリがリリースされているため、どれを選べばいいか悩む方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事ではおすすめの資産運用アプリを8つご紹介します。それぞれに向く人も一緒に解説するので、資産運用アプリに悩んでいる方はぜひご一読ください。

資産運用アプリは大きく2つのタイプ

資産運用アプリは大きく2つのタイプ

資産運用アプリは大きく以下2つのタイプがあります。

  • 自分で投資先を選ぶタイプ
  • AIなどで自動運用するタイプ

「自分で投資先を選ぶタイプ」は本格的なトレード機能を搭載したアプリです。主にチャートの分析機能や経済ニュースを取得する機能が搭載されています。株式やFXの取引アプリに多いでしょう。最近では機能を必要最低限にとどめ、使いやすいシンプルなデザインを重視しているものも登場しました。

「AIなどで自動運用するタイプ」は資産の管理機能を搭載しているアプリです。主に資産の内訳や推移を確認できる機能が搭載されています。自身では取引を行わないため、チャート分析などの機能はほとんど搭載されていません。ロボアドバイザーのアプリに多いタイプです。

自分で投資先を選ぶタイプがおすすめの方

「自分で投資先を選ぶタイプ」のアプリは以下のような方におすすめです。

  • より大きな利益を狙いたい
  • 本格的な投資家デビューを考えている

このタイプは投資先を自由に選べます。銘柄をきちんと選べば大きな利益も期待できるでしょう。

銘柄選びにはアプリに搭載されている分析ツールが役に立ちます。銘柄選びのスキルが身に付くため、将来本格的な投資家デビューを考えている方にもおすすめです。

自動運用するタイプがおすすめの方

「AIなどで自動運用するタイプ」は以下のような方に向いています。

  • ある程度のリターンで十分
  • 忙しくて資産運用に時間をかけられない

このタイプは投資先を自分では選ばず、AIなどに一任します。その多くは世界の複数の資産に分散投資するため、リスクは下がる一方極端に大きなリターンは期待しにくいでしょう。したがって、ある程度のリターンで十分という方に向いています。

資産運用に時間をかけられない方にもおすすめです。運用を一任できるため、銘柄分析やマーケットの監視を行う必要がありません。仕事で忙しい方に推奨されるアプリといえるでしょう。

自分で投資先を選びたい方におすすめの資産運用アプリ

自分で投資先を選びたい方におすすめの資産運用アプリ

「自分で投資先を選ぶタイプ」でおすすめの資産運用アプリは以下の4つです。概要をまとめました。

アプリ 手数料 おすすめポイント
iSPEED 0円~ 1日100万円以下の取引なら手数料無料
日経新聞が無料で読める
SBI証券 株アプリ 0円~ 1日100万円以下の取引なら手数料無料
銘柄分析ツールが豊富
PayPay証券アプリ 0.5~1.0% テーマやニュースから銘柄を探せる
1,000円から株式を買える
ネオモバ株アプリ 月220円~ 月50万円以下の取引なら実質無料
Tポイントで株式を買える

※iSPEEDは「いちにち定額コース」
※SBI株アプリは「アクティブプラン」
※手数料は表内リンク先より引用(外部サイト)

それぞれ詳しく解説します。

【本格派】ネット証券系

まずは「自分で投資先を選ぶタイプ」の中でも、より高い機能を搭載したアプリをご紹介します。ネット証券が提供していることが多く、スマホアプリながらPC向けツールと遜色がない機能を持つものもあります。資産運用に本格的に取り組みたい方に向くでしょう。

ここでは「楽天証券」と「SBI証券」が提供するアプリをおすすめします。

楽天証券「iSPEED(アイスピード)」

楽天証券が提供する「iSPEED」は株式の取引ツールです。株式手数料には2つのコースがあり、「いちにち定額コース」は1日100万円以下の取引に手数料がかかりません。少額取引を行う方におすすめですが、まとまった金額で取引する方は「超割コース」にしましょう。手数料が安くなる傾向があります。

iSPEEDの最大の魅力は「日本経済新聞(以下日経新聞)」が無料で読める点でしょう。楽天証券用にカスタマイズされていますが、日経新聞の朝刊・夕刊のほか、「日経産業新聞」や「日経MJ」などの記事がアプリで気軽に閲覧することができます。

経済ニュースを重視したい方におすすめのアプリです。

SBI証券「SBI証券 株アプリ」

「SBI証券 株アプリ」はSBI証券提供の株式取引ツールです。SBI証券も手数料コースが2つあり、「アクティブプラン」なら1日100万円以下の取引は手数料無料です。まとまった金額で取引する場合は「スタンダードプラン」にしましょう。

SBI証券 株アプリの魅力は銘柄分析ツールの豊富さです。株価の指標といった基本的な項目はもちろん、決算進捗率やアナリスト予想など豊富な情報を閲覧することができます。

スマホアプリながら銘柄同士の比較も可能です。外出中でも本格的な分析を行うことができるでしょう。移動中や仕事の休憩中などに取引を行う方におすすめです。

【初心者向け】スマホ証券系

次に「自分で投資先を選ぶタイプ」の中でも、必要最低限の機能に絞りシンプルに設計されたアプリをご紹介します。スマートフォンでの取引に特化した「スマホ証券」で提供されていることが多いです。

1株単位で取引できる点もスマホ証券の特徴です。本来株式は100株単位で取引しますが、スマホ証券なら1株単位で取引できるため、より少額で取引できます。特に初心者向けの資産運用アプリといえるでしょう。

ここでは「PayPay証券」と「SBIネオモバイル証券」が提供するアプリを紹介します。

PayPay証券「PayPay証券アプリ」

スマホ証券「PayPay証券(旧ワンタップバイ)」が提供するアプリです。複雑な分析方法を知らなくても、テーマやニュースから銘柄を探すことができます。最短3ステップで取引できるシンプルさも魅力の一つです。

最大の特徴は金額指定で株式を購入できる点でしょう。最低1,000円から大企業の株式に投資できます。PayPay証券は自社で仕入れた株式を持ち、投資家の購入金額に応じて割り当てます。小数点以下の株数でも割り当てることができるので、投資家は1,000円といった少額でも株式を買うことができます。

金額に縛られず取引したい方はPayPay証券アプリを選びましょう。

SBIネオモバイル証券「ネオモバ株アプリ」

SBIグループのスマホ証券「SBIネオモバイル証券」が提供するアプリです。国内に上場するほとんどの銘柄を1株単位で取引できる魅力があります。

SBIネオモバイル証券の手数料はユニークで、取引ごとの手数料ではなく月額の利用料が徴収されます。月の取引金額が50万円以下だと月に220円かかり、取引金額が増えるほど加算されます。

取引しない月もかかりますが、SBIネオモバイル証券の利用者は毎月200円相当のTポイントが進呈されます。消費税分は補填されませんが、月の取引金額が50万円以下なら実質無料で取引が可能です。

Tポイントはアプリで取引に利用できます。普段からTポイントを利用している方には特におすすめです。

自動運用したい方におすすめの資産運用アプリ

自動運用したい方におすすめの資産運用アプリ

次は「AIなどで自動運用するタイプ」のおすすめ資産運用アプリをご紹介します。以下にまとめました。

アプリ 手数料 おすすめポイント 運営会社
WealthNaviスマホアプリ 年0.99~1.1% 長期間預けると手数料が割り引かれる
NISA対応
WealthNavi
THEO 年0.715~1.1% 積み立てを行うと手数料が割り引かれる
dポイントが貯まる
お金のデザイン
マメタス 年1.1% 1万円からWealthNaviで運用できる WealthNavi
トラノコ 年0.33%
+月330円
3つのファンドから選べる TORANOTEC投資顧問

※手数料は表内リンク先より引用(外部サイト)

それぞれ詳しく解説します。

ロボアドバイザー系

まずは「AIなどで自動運用するタイプ」のうち、ロボアドバイザーに運用を一任する資産運用アプリをご紹介します。契約時にリスクに関するアンケートに答え、リスク許容度に応じた運用をAIが行うサービスです。

後で紹介する「おつり投資系」と似ていますが、運用に回す資金をこちらが任意で決める点に違いがあります。ここでは主要なロボアドバイザー会社「WealthNavi」と「お金のデザイン」が提供するアプリをご紹介します。

WealthNavi(ウェルスナビ)「WealthNaviスマホアプリ」

国内の大手ロボアドバイザー会社「WealthNavi」が提供するアプリです。リスク許容度に合わせ世界の6つの資産に自動的に分散投資を行い、自動運用を行ってくれます。アプリでは運用状況を確認できるほか、入金などの取引も可能です。

年間の管理費用が1.1%かかりますが、運用期間が長くなると手数料が割り引かれる「長期割」があり、最大0.99%まで手数料が下がります。

WealthNaviの最大の魅力は「NISA(ニーサ)」に対応している点です。非課税で運用できる優遇処置ですが、ロボアドバイザーの多くは対応していませんでした。WealthNaviは2021年2月に、国内のロボアドバイザーで初めてNISA対応の「おまかせNISA」をリリースしました。

非課税で自動運用を行いたい方はWealthNaviが有力な選択肢となるでしょう。

お金のデザイン「THEO(テオ)」

ロボアドバイザー会社「お金のデザイン」が提供するアプリです。運用の仕組みはWealthNaviと同じく、個人のリスク許容度に合わせて世界の資産へ分散投資を行います。

THEOの基本の手数料は1.1%ですが、毎月積み立てを行うと運用額に応じて最大0.715%まで割り引かれます。

THEOのおすすめポイントは「dポイント」が貯まる点です。

dアカウントを連携させる必要がありますが、運用額1万円につき1ポイント、ドコモ回線の契約者は1.5ポイント貯まります。dポイントを貯めている方には特に向くでしょう。

なお、お金のデザインは2021年8月、THEOの口座をSMBC日興証券へ譲渡しました。THEOを利用したい場合、SMBC日興証券の口座開設が必要なので注意しましょう。

おつり投資系

次に「AIなどで自動運用するタイプ」のうち、「おつり投資」を行うおすすめ資産運用アプリをご紹介します。

運用部分は上述したロボアドバイザーと似ていますが、違いは運用資金の入金方法です。ロボアドバイザーは基本的に好きなタイミングで入金しますが、おつり投資の場合は設定額に応じて買い物のたびに入金されます。

つまり入金の手間を省けるメリットがポイントです。

入金も自動化したいという方におすすめのアプリといえるでしょう。ここでは「WealthNavi」と「TORANOTEC投資顧問」が提供するアプリをご紹介します。

WealthNavi(ウェルスナビ)「マメタス」

上述したWealthNaviはおつり投資アプリ「マメタス」を提供しています。家計簿アプリと連携させ日々の買い物データからおつりを計算し、1万円以上貯まるとWealthNaviで運用が始まります。

マメタスのおすすめポイントは最低投資額の低さです。

WealthNaviで直接運用を行う場合、最低10万円の入金が必要です。マメタスを経由すれば1万円から利用できるため、より少額から利用できるメリットがあります。

TORANOTEC投資顧問「トラノコ」

「トラノコ」はTORANOTEC投資顧問が提供するおつり投資アプリです。こちらも家計簿アプリなどから買い物データを集めおつりを計算します。マメタスは1万円から運用開始されますが、トラノコの場合は5円から運用に回すことができます。

トラノコの特徴は、AIではなく専用のファンドで運用する点にあります。リスクが大きい順に「大トラ」「中トラ」「小トラ」の3つのファンドがあり、任意に選ぶことができます。

ロボアドバイザーは資産の組み合わせが数多くあるため、どのような運用が行われるか把握しにくいかもしれません。トラノコなら3ファンドから選ぶシンプルな仕組みのため、どのような運用が行われるか事前に把握しやすいでしょう。自動運用にわかりやすさを求める方におすすめです。

自動運用ならヘッジファンドも検討したい理由

自動運用ならヘッジファンドも検討したい理由

自動運用ならぜひ「ヘッジファンド」も検討しましょう。資産運用アプリにない魅力があります。

ヘッジファンドの概要について押さえましょう。

ヘッジファンドも資産運用をおまかせできる

ヘッジファンドは運用会社の1つで、投資家の資産を代わりに運用します。つまり投資家は運用をヘッジファンドに一任できるため、自動運用と実質的に同じ効果を得ることができるのです。

ヘッジファンドと自動運用アプリの違い

ヘッジファンドとロボアドバイザーなどの自動運用アプリは全く異なるものですが、ここでは「運用方法の違い」と「最低投資額の違い」について解説します。端的にまとめると以下のようになります。

違い 自動運用アプリ ヘッジファンド
運用方法 「買い」のみ行う 「買い」と「売り」を併用する
最低投資額 数円~10万円程度 1,000万円以上
利益を得る機会 上昇相場のみ 上昇・下落相場の両方

「運用方法の違い」については、ヘッジファンドが「売り」の取引を行う点がポイントです。自動運用アプリの多くは世界中の資産に分散投資を行いますが、行う取引は原則「買い」だけです。投資先が値上がりしない限り利益は得られません。一方ヘッジファンドは「売り」取引も行うため、投資先が値下がりしたときも利益を得るチャンスがあります。

つまり、自動運用アプリは相場全体が上昇傾向でないと利益を得られませんが、ヘッジファンドは下落傾向でも利益を得ることができます。ヘッジファンドならではの魅力といえるでしょう。

一方、「最低投資額の違い」についてはヘッジファンドの敷居の高さが際立ちます。自動運用アプリの最低投資額は10万円程度ですが、ヘッジファンドは1,000万円以上となっています。中には数億円ないと受け入れないヘッジファンドもあります。

ヘッジファンドは資金にある程度余裕がないと利用できないかもしれませんが、自動運用アプリを検討している方で、比較的資金に余裕がある方はヘッジファンドも検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

まとめ

本記事で紹介したおすすめ資産運用アプリ8つを以下にまとめました。本格的に運用したい方は「自分で投資先を選ぶタイプ」を、資産運用に時間をかけられない方は「AIなどで自動運用するタイプ」を選ぶといいでしょう。

自分で投資先を選ぶタイプ
  • iSPEED:楽天証券のアプリ。日経新聞が無料
  • SBI証券株アプリ:SBI証券のアプリ。分析ツールが豊富
  • PayPay証券アプリ:PayPay証券のアプリ。1,000円から株を買える
  • ネオモバ株アプリ:SBIネオモバイル証券のアプリ。Tポイントで株を買える
AIなどで自動運用するタイプ
  • WealthNaviスマホアプリ:WealthNaviのアプリ。NISAに対応
  • THEO:お金のデザインのアプリ。dポイントが貯まる
  • マメタス:WealthNaviのアプリ。1万円からWealthNaviを運用できる
  • トラノコ:TORANOTEC投資顧問のアプリ。3ファンドから選べる

資産運用アプリはそれぞれ手数料や運用の仕組みが異なります。本記事で紹介したポイントを踏まえ、それぞれの事情に合わせて選ぶといいでしょう。

「AIなどで自動運用するタイプ」を考えている方は「ヘッジファンド」も検討しましょう。運用を一任できるため、自動運用と同じく忙しい方に向いています。相場全体のトレンドにかかわらず利益を狙えるため、資金に余裕がある方はぜひ選択肢に加えて下さい。

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