本格的に資産運用で投資を考えているけれどリスクは極力避けたいという方や、時間的な余裕はないけれど長期的な資産運用を考えているという方は多いのではないでしょうか?また、投資にはさまざまな種類があり、何に投資をすれば良いのか分からないという人も多いものです。

 

そのような方におすすめできる資産運用の方法にインデックスファンドがあります。

インデックスファンドとは投資信託の一種で、分かりやすくシンプルな投資方法です。

 

そこで今回は1000万円をインデックスファンドで運用する際のポイントやメリット・デメリットなどを紹介していきます。

1、インデックスファンドの特徴

インデックスファンドとは株式指数や、債権指数を特定の指標(インデックス)にして、それらに連動する投資成果を得ることを目的とした投資信託のことです。

こうした特定の指標のことを「ベンチマーク」とも呼びます。

 

インデックスファンドを始めるには自分がどのようなベンチマークに連動する投資信託に投資をするか見極めることが重要です。

 

インデックスファンドの特徴は、株式や債権などの指数に連動するため、比較的容易に値動きを読むことができます。

 

また、このような株価などのインデックスは日々変動しますが、テレビなどのメディアやインターネットで情報を収集することができるため、変動の要因を知ることができます。

こうした市場全体の大きな変動の流れで動く金融商品なため、分かりやすく理解しやすいこともインデックスファンドの特徴です。

2、インデックスファンドは低コストでの運用が可能!

インデックスファンドの特徴の1つに運用コストが低額ですむということがあります。

なぜならインデックスファンドは、インデックス(指標)に連動する上場投資信託や非上場投資信託から投資したい銘柄を選ぶことになりますが、インデックスファンドの運用中は運用にかかる人件費や、調査費用などの「信託報酬」という運用費用がかかります。

 

この信託報酬という運用費用が低コストという点がインデックスファンドのメリットの1つです。

また、投資信託には非常に多くの種類がありますが、購入するにはそれぞれ手数料がかかります。

 

そして投資信託の手数料は各金融機関で決められますが、少しでも運用費用を抑えたいという投資家の要望に応えたのがノーロード(購入手数料が無料)のファンドです。

インデックスファンドはこの購入手数料が無料(ノーロード)の投資信託を選べることも低コストで運用できる要素になっています。

3、リスクを抑えた分散投資が可能!

リスクを抑えて投資をするのであれば、さまざまな金融商品に分散投資をするのが一般的です。

1つの金融商品に的を絞って投資をしたとき、仮に株式に投資をしてロング(買い)でポジションを持ったとしても思惑どおりに株価が上昇すれば良いのですが、反対に下がる可能性もあります。

投資には必ずリスクが伴いますが、このような投資のリスクを抑えるのが分散投資です。

 

分散投資とは言葉のとおり投資の対象を分散させることで、投資に伴う価格変動のリスクを抑えながらも、高リターンを目指すことができる投資方法です。

インデックスファンドはこの分散投資が可能で、株式以外にも債権や不動産投資信託のような別々の金融商品を組み合わせた投資ができるため、「少額で分散投資しやすい」ことがメリットです。

 

例えばインデックスファンドで分散投資をする場合、今回運用費用が1000万円と仮定していますので、株式に100万円投資し、債権投資に100万円など、異なる”投資商品や投資先に少額ずつ分散投資”することが可能です。このように分散投資はリスクを回避しながら安定的な投資をすることができます。

4、インデックスファンドのデメリットとは?

インデックスファンドは、特定の金融商品(株式など)に投資をする場合と異なり、短期間で大きな利益を出すことはできません。

仮に株式であれば、ショート(売り)でポジションを持っていると、投資先企業に悪影響をあたえる情報があった場合、株価の変動も大きくなり、その分利益も大きくなります。

 

しかし、日経平均株価などの指数(インデックス)は、一般的には極端に大きな変動があるわけではなく、少しずつ推移していますので、短期間で大きな利益を出すことができないという点では、デメリットになります。(しかし逆に言えばそれだけ大きな損失を出さずにすむというメリットにもなります。)

 

また、投資をする商品が株式であった場合、株価は上昇だけではなく下落するということもあるため、元本を下回った場合は含み損になることもあります。

その他のデメリットとしては、インデックスファンドは投資信託の一種であり、基本的に運用をファンド側に任せるようになります。

 

投資をこれから始める初心者の方や、時間的な余裕がなく長期的に資産の運用を考えている方にとって、プロに運用を任せるということはメリットではあります。

 

しかし、自分で考えて株式などに投資をする場合、毎日投資先企業の株価のチェックはもちろんのこと、企業の業績にあたる「ファンダメンタルズ」や「テクニカル分析」なども考えなくてはいけません。

(ファンダメンタルズ分析は国際的な経済の動きや、企業の価値、業績などを分析するのに対して、テクニカル分析は過去や現在の価格の変動をチャートなどから読み取り分析する手法です。)

 

また、ミクロやマクロ経済といったさまざまなことを視野に入れる必要がありますが、それらはすべて自分の知識や経験値になります。

インデックスファンドのように運用を任せる場合、このような経験値が浅くなってしまうという点もデメリットの1つといえます。

5、インデックスファンドで見るべきポイント3選!

インデックスファンドで見るべきポイントはいくつかあります。

まず1つ目のポイントは「取り扱う金融商品の数と手数料」です。

始めにインデックスファンドではノーロード(売買手数料が無料)のものを選べると述べましたが、取引をする証券会社によって金融商品の数が異なります。

 

そのため、投資信託の買い付けの際に発生する販売手数料がかかるものも中にはあります。

しかし、「ネット証券」ではインデックスファンドの取扱商品が豊富にあるうえ、ノーロードファンドの数も多くなります。最初のポイントとして、このネット証券を活用するということがあります。

 

次にあげるポイントとして「資産の増減」があります。

インデックスファンドで資産を運用する目的は、将来的に資産を増やしていくことです。

もしも純資産高が順調に増えていれば、インデックスファンドでの資産運用は良好であるといえますが、仮に純資産高が減っていた場合は運用方法に問題があり、パフォーマンスが低下していると考えられるため、運用するインデックスを変更するなどの見直しが必要になります。

2つ目のポイントはこの純資産高の増減を見て、良好なインデックスファンドを選ぶことです。

3つ目のポイントは「投資の対象が分散投資されているか」です。

分散投資のメリットは最初に述べましたが、分散投資には国内の株式のみで分散投資ができるインデックスファンドや、国内と海外の株式の組み合わせ、株式と債権の組み合わせなど、さまざまな方法があります。

このような分散投資の方法を確認する際は、リスクを抑えるために組み合わせの比率が極端に偏っていないかをチェックします。

6、1000万円をインデックスファンドで運用する際のポイント~まとめ~

インデックスファンドは日経平均株価などの特定のインデックス(指数)に連動するため値動きが読みやすく、情報収集もしやすいのが特徴です。

また、運用コストが低額なこともあり、投資初心者の方におすすめできる資産運用の方法です。

短期間で大きな利益を出すことは難しいですが、逆にリスクを抑えた投資が可能なため、インデックスファンドは長期投資をするのがおすすめです。

これから資産運用で投資を考えている方は、投資はどんなにリスクを抑えた投資をしても、必ずリスクが伴うということを理解したうえで、インデックスファンドによる投資を考えてみてはどうでしょうか。

 

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