資産運用をする時には、ポートフォリオを作成することが大切です。
特に、高額の資産運用をする時には、ポートフォリオによる計画やシミュレーションが重要になってくるでしょう。
これから、資産運用におけるポートフォリオの特徴や作成方法について説明します。
また、1億円の資産がある時におすすめする分散先も紹介しますので、参考にしてみてください。
1、資産運用をする時に重要な役割がある「ポートフォリオ」とは?
資産運用をする時に作成する「ポートフォリオ」とは、自分が運用している資産が、どのような資産で構成しているかを示すものです。
投資先や金額などを明確にして、現在だけでなく今後の状況把握に役立ちます。
株式投資やリート・投資信託など、商品が違う時はリスクやリターンも異なるでしょう。
それぞれの特徴を理解してから作成すれば、変動するリターンやリスクに対応できます。
ポートフォリオを作成前には、資産運用の目的を明確にしておくことが必要です。
リターンが少なくても低リスクの商品にする場合と高いリターンを期待する時では、投資する商品は変わってきます。
現在の資産状況などを把握してから、ポートフォリオを作成することも大切です。
例えば、現在の年齢や年収・保有資産によって状況も異なります。
今後も働く年数が多い時はリスクが高い商品でも構いませんが、退職後ならリスクは少ない方が良いでしょう。
ポートフォリオでは「分散投資」「長期的視点」「投資スタイルの確立」が重要です。
分散投資で検討すれば、今後、経済状況が変わった時でもリスクを抑えられます。
特に資産運用初心者は、リスクの少ないポートフォリオを作ることが理想的です。
国内株式や海外債権・不動産投資など投資対象を変えるのもいいでしょう。
長期的視点とは、投資をするタイミングを分けて、長期的に資産を増やすことです。
同じ期間に金融商品を購入するのではなく、投資をするタイミングを変えれば、その時の状況で価格も異なってくるでしょう。
利益を上げた商品があれば、それに再投資することも可能です。
目標のリターンを目指す時は、長期的視点でポートフォリオを作成しましょう。
投資スタイルの確立では、「ハイリスク・ハイリターン」「ローリスク・ローリターン」の商品を、どのような割合で持つかです。リターンが見込める商品を多めに購入しておけば、長期で保有した時の利益率は高くなるでしょう。
しかし、失敗した時の損失は大きいです。
どのぐらいの割合で購入するのかをポートフォリオで明確にすることで、リスクやリターンのことが分かりやすくなります。
2、ポートフォリオの作成方法とは?
ポートフォリオを作成する方法として「エクセル」「ファンドラップ」「ロボアドバイザー」などがあります。
エクセルは自分で構成状況を作成して、リターンとリスクの確認をしたい時に有効です。
自分で分かりやすく作ることもできます。
ファンドラップとは、投資家ごとに年齢や投資経験・リスクなどを考慮して運用をしてくれるサービスです。
手数料は掛かりますが、専門家と相談して投資先の決定やポートフォリオの作成ができるでしょう。
ロボアドバイザーは、質問に答えるだけで投資家に合ったポートフォリオを作成するものです。
その内容に納得した時は、それに沿って資産運用をしていきます。
手数料は掛かりますが、さまざまな事例を分析した結果に基づいているので、最適なポートフォリオの作成が可能です。
ポートフォリオは、1年に1度など定期的に確認すると良いでしょう。
ポートフォリオは作成して終わりではなく、期待通りに運用できているかの把握が大切です。
まず、運用スタイルが自分に合っているかを確認します。
1年後に見直した時、資産運用の知識は増えているでしょう。
最初の頃はリスクが少ないポートフォリオを作成しがちです。
このままの状態を保ちたい時はそのままでも構いませんが、もっとリスクを取って大きなリターンを見込みたい時は、調整が必要になります。
ポートフォリオがその時の自分の運用スタイルに合っているのかを確認し、見直すことが重要になるでしょう。
期待していたリターンを出しているかも把握することが大切です。
もし、リターンが得られていない時は、調査や分析をして、このまま保有し続けるのかを決めなければなりません。
期待通りのリターンにするため売買などをした時は、ポートフォリオを調整することが必要になるでしょう。
3、1億円の資産分散先におすすめ「株式投資」
1億円の資産運用をする時には、「株式投資」が有効です。
株式投資は、売買する時の利益だけでなく、配当金や株主優待などがあります。
ポートフォリオを作る時は、配当利回りや株主優待の内容を踏まえることも重要です。
配当利回りや株主優待は売買をしなくても得られる利益になります。株主優待は買い物額に応じたキャッシュバックや無料利用券などさまざまな種類があり、日常生活に刺激や楽しみを与えてくれるでしょう。
1億円全てを株式に投資しなくても構いませんが、様々な銘柄に分散かつ長期投資をすれば、長期的な利益が得られる方法です。
4、1億円の資産分散先におすすめ「債権」
「債権」も1億円の資産運用分散先には向いています。
債権は金利が固定で、高い安全性が特徴です。
つまり、ポートフォリオの運用計画も立てやすいでしょう。
償還になると元本が戻ってくるので、大きな損失もありません。
国や自治体は倒産する可能性が低いので、持っていると安心です。
債権は発行団体の信用度でも異なります。
信用度が高い場合は、金利が低いです。
大企業や先進国の債権金利は約0.2%~3%ですが、信用度の低いジャンク債では約10%の金利になることもあります。
5、1億円の資産分散先におすすめ「不動産投資」
1億円などの高額がある時は、「不動産投資」をすることも一つの手段です。
不動産を持っていれば、家賃収入など安定した利益を得ることができます。
不動産投資で得られる収入も、戸数と家賃が分かるため把握しやすいです。
よって、ポートフォリオの作成もしやすいでしょう。
しかし、不動産投資でもリスクは伴います。
例えば、経年劣化をした不動産は、徐々に家賃を減らしていく傾向です。
また、空室がある・事故物件になるなどのリスクもあります。
ポートフォリオを作成する時には、それらを踏まえた内容も検討するようにしましょう。
6、1億円の資産分散先におすすめ「ヘッジファンド」
1億円の分散投資をする時は、「ヘッジファンド」も検討してみましょう。
ヘッジファンドは、専門家に高額を預けて資産運用をしてもらう方法です。
絶対的利益を追求するので、大きなリターンが期待できます。
しかし、ヘッジファンドは、「私募」という限られた人のみ行うことが可能です。
投資金額も1000万円単位などで行うので、高額の資産を保有していないとできません。
1億円を持っている時は、相場が上下しやすい商品を購入するよりも、大きなリターンが期待できるヘッジファンドにするのが良いでしょう。
手数料や報酬金は掛かりますが、報酬金は成功した時に支払うので、投資家の資産がマイナスになることは少ないです。
7、まずはポートフォリオの作成から!それを参考に、投資先を決定しよう!
資産運用をする時には、まず期間や期待する目標額を設定し、ポートフォリオを作成することが重要です。
ポートフォリオの有無によって、資産運用の把握状況は変わってくるでしょう。
そのためには、ポートフォリオの作成方法やポイントを理解しておく必要があります。
また、定期的に見直しを行い、投資スタイルや期待する利回りが達成できているか確認しましょう。
1億円を資産運用する時は、分散することが大切です。
分散先には「株式投資・債権・不動産投資・ヘッジファンド」などさまざまなものがあります。
これらの特徴を理解し、それぞれに合った分散先の決定をしてみましょう。