突然ですが、皆さんは老後資金について考えたことはあるでしょうか?
全く老後について考えたことがないという人は少ないと思います。
しかし日々の仕事や家事、子育てが忙しくなかなか老後のことまで真剣に考えている人は少ないのではないでしょうか?
今回は、普段なかなか真剣に考えることの出来ない老後資金について説明していきます。
1、老後資金について
一口に老後資金といっても、いつの期間のことをいうのかと、どのくらいの金額が必要なのかについて知らないと老後資金について対策の立てようがないと思います。
この章では、老後資金はどのくらいあれば安心出来るのかについてまとめていきます。
夫婦と単身世帯に分けて説明していきますが、そもそもの前提として老後資金とは、どの時期を指すのでしょうか?
今回の記事では65歳~90歳の時期で説明をします。
何故この期間にしたかというと現在の仕事の定年が65歳になっているからです。
また90歳で区切ったのは平均寿命に余裕を持たして90歳にしました。
それではまず夫婦の場合から見ていきましょう。
(1)夫婦の場合
総務省が出している、「家計調査年報」によると、毎月の高齢者夫婦世帯の平均的な収入は、約20万円、支出は、約26万円になります。毎月の赤字はこの時点で、約6万円です。
また、高齢になればなるほど医療や介護にお金がかかるようになります。
この医療・介護費用は夫婦で約1,000万円になります。老後の楽しみも必要なので余剰資金を500万円と設定します。(葬儀費用は平均夫婦で400万円というデータがありますが葬儀に関しては価値観によって大きく異なるので今回は含めません。)
これを全部足すと、
65歳~90歳の生活費の赤字:約1,600万円
医療・介護費用:約1,000万円
余剰金:約500万円
合計3,100万円になります。
ざっくり3,000万円の資金が必要なことになります。
(2)単身の場合
単身世帯の場合の、毎月の高齢者単身世帯の平均的な収入は約11万円、支出は約15万円になります。
毎月の赤字はこの時点で、約4万円です。また医療・介護費用は約700万円、余剰金は250万円とします。
65歳~90歳の生活費の赤字:約900万円
医療・介護費用:約700万円
余剰金:約250万円
合計1,850万円になります。
ざっくり2,000万円の資金が必要なことになります。
皆さん、この数字を見ていかがでしょうか。かなり大きな金額だと思いませんか?
しかもこのシミュレーションは持ち家である前提で作っています。賃貸の場合は更に、必要額は大きくなります。
この老後資金を貯めるには一体どうしたら良いのでしょうか?
2、どんな投資先があるか?
老後資金を貯める方法は、昔は預貯金に預けておけばそれだけで十分で、40年くらい前は、郵便局の定額預金に預けていれば、10年で倍になる時代でした。
しかし今の預貯金の金利は1年間の定期預金で0.01%しか付きません。100万円を1年間預けても100円にしかならないのです。これでは、老後資金を貯めることなど不可能です。
預貯金の金利があまりにも低いことから昔と違い今は資産運用をする必要があります。しかし、資産運用と聞くと「元本が減るから怖い」というイメージがあるかと思います。
老後資金という長期間でお金を貯める投資であればリスクを抑えて運用することが出来ます。
今回は、老後資金のおすすめの投資先として、
「保険」「投資信託」「ヘッジファンド」「アクティビストファンド」
上記4つについて説明します。
3、保険会社でおすすめの資産運用「終身保険」
保険でおすすめなのが「終身保険」を活用することです。
終身保険で運用なんて出来るの?と思われている方も多いでしょう。
結論は、終身保険で老後資金を貯めることは出来ます。
終身保険の中には、10年程度保有していると解約しても、元本を割らない商品があります。
保険の保有年数が長ければ長いほど解約した時に戻ってくるお金は増えていきます。
終身保険は、死亡保障が第一の目的になります。
しかし働き盛りの50代でも死亡率は5%を切っています。ほとんどの方は、保険を使うことなく老後を迎えます。
万が一の時の保障を持ちつつ、高額な保険金が必要なくなった老後に終身保険を解約して老後資金に充てる方法は非常に理にかなっています。
終身保険でおすすめなのが、「低解約返戻金型終身保険」と「利率変動型終身保険」になります。
低解約返戻金型終身保険とは、早期に保険を解約してしまうと解約返戻金は大幅に元本を割ってしまいますが、その分長い期間保有すると解約返戻率が高くなる商品です。
保険はそもそも短期で解約するものではないので、老後に向けてお金が殖えていく低解約返戻金型終身保険はおすすめ出来ます。
利率変動型終身保険とは、毎月積み立て利率が変わっていく商品です。
例えば米ドル建ての利率変動型終身保険の場合、今は米ドルの金利が上がっている局面なので固定金利のものより有利になります。金利が下がっていくタイミングでも最低金利は保証されているのでインフレに対応しやすい保険商品になっています。
4、プロに任せる資産運用方法
(1)投資信託
投資信託とは、ファンドマネージャーと呼ばれる資産運用のプロがあなたに代わって運用してくれる金融商品になります。
投資信託は、株式に投資されているものや債券に投資されているもの、いろいろな資産にバランス良く投資されているバランス型の投資信託などさまざまなタイプのものがあります。
一般的な投資信託は、一本の投資信託でたくさんの投資先に投資されているので投資信託を1本持てば分散投資をすることが出来るメリットがあります。
但し売り時などは自分で判断しなければいけないので、ある程度相場状況について把握をしておくことは必要になります。
(2)ヘッジファンド
ヘッジファンドとは、相場の状況が良かろうが悪かろうが、プラスの収益を狙う運用方法になります。
ヘッジファンドは、高度な金融工学などを駆使して、相場がどんな局面でも安定した収益を目指す運用方法になります。
ヘッジファンドは一般的に「負けないこと」が求められるため比較的安定した運用成績を上げることが出来ます。