資産運用と投資は同じものだという認識を持っている人もいるのではないでしょうか。
しかし、実際には資産運用と投資は、別物です。

 

同じものだという認識を持ったまま、資産運用や投資を始めてしまうと失敗してしまう可能性もあります。
そこで今回は資産運用と投資の違いについて紹介していきます。
違いを知っておくことで、資産運用と投資のどちらが自分に合うのかを判別できます。

1、そもそも資産運用と投資は何処が違うのか

資産運用と投資には大きな違いがあります。
分かりやすいものとして挙げられるのが、目的の違いです。

 

資産運用は現在所持している資産から金銭を増やすことが目的になります。
今持っている資産をできるだけ安全に運用することに重きを置いているのも、資産運用の特徴です。

 

資産運用は資産を減らさないことを目的にすることもあるため、貯蓄も資産運用の一部として扱われます。
この定義から考えれば、銀行にお金を貯蓄しているだけでも資産運用していることになります。
対して投資は資産を作ることを目的にしています。

 

ゼロから資産を築くために、リスクのある投資商品を購入することが投資の定義です。
例えば株式の購入や不動産の購入は投資に分類されます。
この話だけで言えば、現在の資産を増やしたい人は資産運用に向いていますし、ゼロから資産を増やしたい人は投資が向いていることになるでしょう。

2、利回りから考える資産運用と投資の違い

定義を知っただけでは、資産運用と投資の違いを理解したとは言えないでしょう。
次に注目しておくべきポイントが、利回りです。資産運用と投資では利回りの違いが顕著に表れます。
資産運用の場合は安全性が重視されます。

 

そのため年間での利回りは数%から、多くても10%程度が現実的な数字です。リスクを下げながら運用することになるため、ハイリターンを期待することはできないでしょう。
投資の場合はハイリターンを期待できるケースもあります。

 

例えば新興国の株式を購入することでリスクは上がりますが、大きなリターンを得られる可能性があるでしょう。
投資における利回りでは、どの商品に投資するかがポイントになります。

 

安全性を重視した商品もあるため、自分の選び方次第では、ローリスクでローリターンを得られるような買い方もできます。
とにかく安全性を重視したい人は、資産運用が適しています。対して大きなリターンを狙いたい人は、投資の方が適していると言えます。

3、安定度における資産運用と投資の違い

 

安定度だけで言えば、投資よりも資産運用の方が高いです。
これは資産運用の方が低利回りな分、リスクが小さいことが関係しています。

 

資産運用の中でも、1%の利回りで運用しているケースと、10%の利回りで運用しているケースでは、1%の利回りで運用している方が安定度が高いです。
これは資産総額の変動幅が、10%のときよりも1%のときの方が小さいため、安定度が高くなっています。

 

投資の場合は、ゼロから資産を作ることを目的としているため、資産運用よりもリスクが高くなっているでしょう。
投資の中でも安定度が高いものとして、投資信託があります。

 

しかし、この投資信託と資産運用を比較しても、資産運用の安定度が高いです。
これは資産運用よりも投資信託の方がリスクがあることが原因となっています。

4、目標達成における難易度の違い

 

資産運用と投資では目標が達成できるかどうかの難易度にも違いが出てきます。目標を達成しやすいのは、資産運用だと言えます。
資産運用は安全性を重視しているため、計画的に資産を増やすことができます。目標から逆算して安定した資産運用を続けていくことで、目標達成の確率を高めることもできるでしょう。

 

ローリスクであるため、目標を達成することを妨げる問題が発生しにくいという利点も得られます。
対して投資は目標達成の難易度が高いです。

 

原因としては資産運用よりも目標が高くなってしまうケースが多いことが挙げられます。
それよりも難易度を上げているものがギャンブル性の高さです。

 

特に株やFXは変動幅の大きい商品が多いので、運に左右されてしまうケースも珍しくありません。
この運の要素が良い方向に働けば、短時間で目標を達成できるケースもありますが、悪い方向に働けば、目標の達成が遠のいてしまいます。
無理のないペースで目標達成を狙いたい人は資産運用が良いですが、ギャンブル要素も楽しめる人は投資が良いでしょう。

5、資産運用と投資では時間も異なる

 

資産運用と投資での違いは時間にも表れます。
投資では短時間の売買が多くなります。
例えば「購入した株が半年で倍の金額になったので、その株を売却した」というように短い期間で結果が出ることが多いのが、投資の特徴です。

 

対して資産運用は長期的な時間を使って、お金を増やしていくことが多くなっています。
例えば「数%の利回りを得られるもので資産運用を30年間行った」というような形で、お金を増やすのが資産運用の特徴です。

 

このことを考えれば、今すぐにお金を増やしたい人は投資が向いていますし、将来的を見据えて、お金を増やしておきたいという人は資産運用が向いていると言えます。

6、自分の目標とする金額からどちらが適しているかを選ぼう

 

資産運用にも投資にもメリットとデメリットの両方があります。
どちらを選択しても間違いではないでしょう。
資産運用と投資のどちらを選択するかを迷っている人は、自分の目標とする金額から、どちらが適しているかを判断するのが良い方法です。

 

例えば毎月数万円程度の金額を獲得できれば良いという方は、資産運用で利回りの少ないものを選ぶのが効果的だと言えます。
それよりも短期間で数百万円を手に入れたいという方は、投資で大きなリターンを狙う方が良いでしょう。

 

場合によっては数百万が欲しいけれど、リスクは低くしておきたいという方もいるのではないでしょうか。
そのような方は利回りが大きいタイプで、資産運用を行うのも有効な手段です。資産運用は長期的な時間を消費しますが、リスクを低くしながら目標を達成しやすいため、将来的に数百万を手に入れられる可能性も秘めています。

 

どの程度のリスクを許容できるかによって、資産運用が良いか、投資が良いかという選択が変わってきます。
運要素を許容できるのであれば、投資を行ってみるのも良いですが、ギャンブルは好きではないという場合は資産運用で安全性を高める方がオススメです。

 

このように様々な要素を考慮しながら、選択することで自分に合ったものが、どちらなのかを判断しやすくなります。

7、資産運用は代行業者に依頼するのも効果的

仮に資産運用を始めることに決めたとします。
しかし、資産運用のノウハウを知らない人は、何から始めれば良いのかが分からないでしょう。

 

自分の資産を使って、お金を増やすことになるため、失敗はしたくないという人も多いのではないでしょうか。
そのような人にオススメなのが、代行業者を利用することです。
代行業者であれば、資産運用のプロが代わりに、商品を選んで売買を行ってくれます。

 

この方法であれば、初心者の方が何も分からないまま、運用を始めるよりも安全性が高いと言えます。
優秀な業者ほど、年間で得られる利回りが高いので、業者の比較を行いながら、慎重に選ぶのが良いです。

8、どちらを選ぶにしても始めてみることが大事

資産運用と投資の違いを理解できたでしょうか。
資産運用を選択するにしても、投資を選択するにしても、まずは始めてみることです。
始めてみなければ、お金は増やせません。

 

実際に始めてみて、その方法が自分に合わないと感じれば、別の方法を行ってみれば良いのではないでしょうか。
自分に合うスタイルが見つかるまでは、少額での運用がオススメです。
少額であれば、お試し感覚で始めることができます。

 

そうして自分に合うスタイルを見つけることができれば、本格的に運用を始めてみましょう。
上手くいけば、自分の目標を上回る利益を得られるかもしれません。

おすすめの記事