若い頃から高額な収入を得やすい職業である医師ですが、実は医師の方で投資や資産運用に興味を持つ人が増えています。
高額な収入をすでに得ているのだから投資をする必要はないと考える方もいるかもしれません。
しかし、医師は投資において他の人よりもアドバンテージを持っている職業なので、その立場を活かさないのはもったいないです。
この記事では、高額な収入を得ている医師だからこそ投資や資産運用をするべき理由と、実際に投資を始めている先輩となる医師のブログを紹介します。
具体的な投資方法と節税方法についても解説しますので、まだ投資を始めていない医師の方は自分にこそ投資が必要であることを理解していきましょう。
医師が投資をするべき3つの理由
医師が投資するべき理由は以下の3つです。
- 収入が高水準で安定しているから
- 副業をするよりも資産運用のほうが効率的
- 若い医師ほど投資がおすすめ
理由1:収入が高水準で安定しているから
医師の収入は他の職業と比較すると非常に高水準です。勤務医師の収入は年収1000万円を超えることも多いです。
高収入かつ安定した収入が得られるなら、資産運用もしやすくなります。
高い収入は余裕資産を形成しやすく、安定した収入は投資した資産を引き出さなくてはいけない状況に陥りにくくさせます。
このように投資は多くの資産を持っている人のほうが有利であるため、医師の人は投資をするのに非常に有利なアドバンテージを持っています。
このアドバンテージを活かさないのはもったいないといえるでしょう。
理由2:副業をするよりも資産運用のほうが効率的
医師は非常に激務です。高水準の収入があっても足りないのが時間です。
医師の方の多くはお金よりもこれ以上時間を削られることのほうが問題だと考える人も多いでしょう。
投資や資産運用を勉強するくらいであれば、他のことに時間を使いたいと思うかもしれません。
しかし、お金があればある程度の時間を買うことができます。
面倒な家事を代行してもらうために家政婦を雇うのも、ある意味では時間をお金で買っているといえるでしょう。
よって、時間と労力をかけずにお金を増やす方法があれば、お金に余裕が生まれるので結果的に時間を買う消費に対してお金を使いやすくなります。
時間と労力をかけずにお金を増やす方法が投資や資産運用です。
投資にはプロに運用を任せられる投資もあるので、知識がなくても始められます。
自分の時間を割いてまで副業・バイトをして収入を得るよりも、今手元にある資産を運用して資金を得るほうが時間効率的に有利です。
理由3:若い医師ほど投資がおすすめ
20代から30代の勤務医で若い医師ほど投資や資産運用はおすすめです。
なぜなら、他の職業についた人と比べて収入が高いので資産運用に回せる額が多いからです。
運用期間も長くできるため、他の職業に就く同世代と比べて投資において圧倒的に有利な環境が整っています。
勤務医は若い頃の収入は高いですが、40代・50代になり周りの給料水準が高まると他の職種についた人と給与の水準が変わらない場合や、勤務医の年収を超える職業も出てきます。
40代・50代になれば高額な収入を得ても、老後を意識して資産形成を始める方が多くなると考えられます。
勤務医がその年になってから老後の資産形成を意識して投資を始めても周りに差をつけることは難しいです。
勤務医よりも年収の高い同年代のエリートに資産形成で負けてしまうでしょう。
しかし、医師は若い頃から投資による資産形成をおこなえば、40代・50代になれば20年以上の投資期間があります。年収が上の同年代の人と差をつけることが可能です。
日本の雇用システムは年功序列で年齢が上がるにつれて年収が高まる仕組みです。
20代・30代からの資産形成が重要であることを考えると日本の雇用システムは資産形成には不利といえます。
勤務医は若い頃から高収入であるため投資に有利といえるでしょう。
医師で投資をしている人のブログ・ツイッターを紹介
医師という職業は投資において大きなアドバンテージを持つことを説明しましたが、同じ医師で投資をしている人がいるのか気になる方もいるかもしれません。
ここからは、医師の方で投資をしている先人のブログ・ツイッターを紹介します。
初心者向け:神経内科医ちゅり男のブログ
神経内科医のちゅり男さんが運営しているブログです。
ETF・投資信託への投資をおこなっており、NISA、iDeCoなどの節税方法も解説しています。
日記形式のブログですが、医師が投資するうえでの心構えも書いてあるのでこれから同じように投資を始める医師の方にも参考になりますよ。
節税までカバー:30代内科勤務医の資産運用ブログ | Dr.Dの資産運用
30代の内科勤務医をしているDr.Dさんの運営するブログです。インデックス投資の記事がメインで、節約や節税の知識の記事も公開しています。
相手が医師に関わらず資産運用の必要性を訴えており、資産運用をするために最低限必要な基礎知識も勉強できます。
具体的なデータを見れる:30代サラリーマン医師の投資ブログ
30代既婚で0歳の子供がいるサラリーマン医師の方が運営しているブログです。株、ETFへの投資をおこなっており、資産や収支の記録を公開しています。
投資をしているサラリーマン医師の方がどれくらいの収入を得ているのか具体的なデータが分かるのが魅力です。
投資先が幅広い:寝当直医の資産防衛
寝当直医のMarskoinさんが自分のおこなった資産防衛について紹介している日記形式のブログです。
金・プラチナなどの資産防衛と不動産投資、ソーシャルレンディング、投資信託、株式、FXなど幅広く投資をおこなっています。
投資を始めると心に決めたとしても、どの投資を始めるか迷っている方は様々な投資をおこなった先輩医師の記事を参考にしてみるといいでしょう。
不動産なら:地方勤務医の不動産投資ブログ
地方勤務医のt-nakaさんが運営する不動産投資ブログです。
医師の方が運営する投資ブログは投資信託などのインデックス投資に関するブログが多い中、不動産投資を実践している珍しいブログです。
不動産投資に興味がある方はチェックすることをおすすめします。
医師におすすめの3つの投資方法
先輩の医師のブログを見て、高額の収入を得ている医師も慢心をせずに資産形成をおこなっていることが分かったかと思います。
ここでは医師も実践している投資方法や、まとまった資産があるからこそできる医師の方にこそおすすめしたい資産運用の方法を3つ紹介していきます。
- 知識も時間もないなら投資信託(インデックスファンド)
- リタイアも見据えられる不動産投資
- 余裕資産が1000万円以上ある医師はヘッジファンド
1:知識も時間もないなら投資信託(インデックスファンド)
投資信託は資産運用のプロに運用を任せる投資方法なので、知識と時間のない医師の方も実践できます。
また、インデックス投資という言葉をブログで見た方もいるかもしれませんが、インデックス投資とは「投資信託のインデックスファンドへの投資」を指します。
投資信託には日本株の代表的な指数である日経平均株価や、アメリカ株の代表的な指数であるニューヨークダウといった株価指数に連動するインデックスファンドと、株価指数以上の運用成績を目指すアクティブファンドがあります。
インデックスファンドとアクティブファンドではインデックスファンドのほうが優れているといわれることが多いです。
なぜなら、アクティブファンドはインデックスファンドよりもプロに運用してもらうための手数料が高くなる傾向にあるため、プラスが出ても手数料で相殺されてしまうこともあります。
また、アクティブファンドは株価指数以上の成績を目指しますが、行政から監視されているので徹底的に利益を追求する運用ができないが現状です。
結果的にインデックスファンドと最終的な運用成績は変わらないことが多いです。
そのため、手数料の安いインデックスファンドのほうが優れているといわれます。
医師の中には投資信託の中でもインデックスファンドへの投資を推奨している人もいるので、アクティブファンドも含む投資信託ではなくインデックス投資と呼んでいるのです。
また、インデックス投資が連動する株価指数は短期的には下落することもありましたが、長期的に見ればこれまでも上昇してきました。
インデックス投資は指数に含まれる株式に分散して投資することになるので分散投資にもなり、長期的に考えれば上昇が見込みやすいので安定した投資対象として知られています。
2:リタイアも見据えられる不動産投資
医師になって資産を形成し、十分なお金を稼いだところでリタイアも考えられます。
若い時期に激務に耐えて、年をとってから自由になるために医師という職業を選んだ方がいれば魅力的な投資方法といえます。
不動産投資は毎月安定した収入が得られるのでリタイアを見据えて投資をする医師の方におすすめです。
不動産投資は賃料収入という形で毎月、不労所得を得るか、不動産自体を売買して利益を得る投資方法に分かれます。
リタイアを目指すなら前者の投資方法を選択するのがよいでしょう。
また、医師として働きながら不動産の管理をおこなうのは難しいと考える方はサブリース契約を結び、不動産会社に物件の管理を委託してもらうこともできます。
一方、サブリース契約は物件の管理のための手数料が取られてしまうので、リタイアをして時間ができてからサブリース契約を解除して自分で物件を管理するのも可能です。
もちろん、リタイアを検討していない医師の方でも不労所得が得られる実物資産を持てるので検討の価値ありです。
3:余裕資産が1000万円以上ある医師はヘッジファンド
ヘッジファンドは最低投資金額が1000万円以上ですが、高い利回りで運用できる資産運用です。
具体的には10%を超える年間利回りを毎年出し続けているヘッジファンドもあります。
投資信託のように資産運用のプロに運用を任せられるので、時間のない医師の方でも投資可能な商品です。
医師の方で順調に貯蓄を蓄えている方であれば1000万円以上の預金がある方も多いでしょう。
ヘッジファンドは投資条件を満たすのが難しい投資方法ですが、医師であれば最低投資金額をクリアしやすいです。
ただし、通常の証券会社で販売していませんので、仲介会社を通し仲介手数料を払ってヘッジファンドを購入する必要があります。
ヘッジファンドは海外のものがほとんどですが、日本のヘッジファンドもあります。
インターネット上で投資家を募集しているファンドもあるので、日本のヘッジファンドに直接連絡して投資をすれば仲介手数料がかからずお得です。
まとまった余裕資産のある医師の方はヘッジファンドへの投資もおすすめですよ。
ヘッジファンドについて知りたい方は下記の記事をご参考ください。
医師におすすめの節税方法
高額の収入があるということは納税額も高額になるため、医師は投資だけではなく節税も必要になります。
投資をするうえでも節税が可能な制度があるので、最後に2つの節税制度を紹介します。
- 株にも投資をするならNISA、インデックス投資一本ならつみたてNISA
- 保険料の積立金額を控除できるiDeCo
方法1:株にも投資をするならNISA、インデックス投資一本ならつみたてNISA
NISA・つみたてNISAはインデックスファンドに投資した際に税金を非課税にする制度です。
非課税期間はNISAが5年、つみたてNISAが最大20年であるため長期的な資産形成を目指すならつみたてNISAがおすすめです。
インデックス投資だけをおこなうならつみたてNISAで問題ありません。しかし、日本、アメリカ問わず成長性の高い個別株にも投資をしたいならNISAを選ぶ必要があります。
また毎年の非課税金額もNISAは120万円、つみたてNISAは40万円と非課税金額にも差があるのが特徴です。
個別株には一切投資しないスタンスを取るのであればつみたてNISA一択です。
しかし、次に紹介する節税制度である個人型確定拠出年金iDeCoも個別株への投資はできません。
NISAとつみたてNISA口座は両方持つことはできませんが、NISAとiDeCo口座、つみたてNISAとiDeCo口座は両方持てるのでiDeCoのことも考えてからどちらのNISAを選ぶか決めましょう。
方法2:積立金額を控除できるiDeCo
iDeCoは個人が積立をおこない自分で資産運用をして年金を作る制度です。
投資信託の利益を年金として受給するだけでなく、積立金額を所得税・住民税の控除に回せます。
投資の利益を非課税にするのも重要ですが、税金の支払いが多い医師の方であれば積立掛け金を控除できるのはメリットが高いです。
様々な証券会社で口座を開設できますが、証券会社ごとに投資できる投資信託が異なるので、投資したい商品がある場合はiDeCoを開設する前確認することをおすすめします。
しかし、インデックスファンドはどこの証券会社でも対象となっているので、特にこだわりがないならNISAを開設する証券会社でよいでしょう。
ただし、iDeCoはNISAと異なり60歳かつ加入期間が10年以上になるまで資産を引き出すことができないので注意が必要です。
資産の引き出しがまったくできない点は不便ですが、節税効果はNISAよりも高いです。
まとめ
今回の記事では医師にこそ投資を始めるメリットがあることと、具体的な投資方法について紹介しました。
医師であるかどうかに関わらず、資産運用は早くから始めたほうが有利ですので、ある程度資産を持っている方は資産運用を始めてみましょう。