「1000万円あったらどうする?」という質問に対して娯楽に使うと答える人もいれば、貯金をすると答える人もいるでしょう。
ありがちな質問ではありますが、その人の性格が出る質問です。
しかし、
- 「1000万円を相続や宝くじの当選で手に入れた」
- 「1000万円を貯金するために現在進行形で頑張っている」
という方であれば、1000万円というお金の使い道をもしもの話ではなく、現実のものとして知りたいのではないでしょうか?
この記事では1000万円があったらできることについて具体的な選択肢を解説し、その中でも投資がおすすめの理由とおすすめの投資方法について解説していきます。
1000万円あったらできることは?
1000万円の使い道は様々です。もしもの話ではなく現実の話として1000万円の使い道を考えるなら悩む人も多いでしょう。
ここでは1000万円あったら具体的にできることを5つ紹介していきます。
- 娯楽のために使う
- ローンや借金の返済に充てる
- 住宅を購入する
- 勉強のために使う
- 貯金をする
1:娯楽のために使う
1000万円があれば大抵の娯楽に消費しても足りないということは少ないです。
旅行に関しては世界一周旅行を1~2回する程度であれば問題ありませんし、極端に高い車種でなければ高級車を購入するにも不足はないでしょう。
しかし、いくら使っても無くならないほどのお金ではないので、使い方によっては案外すぐになくなってしまうこともあります。
最も怖いのは世界一周旅行のような一度に大きな散財ではなく、毎月の娯楽費が上昇することです。
一度に大きな散財をしたのであれば、1000万円を持っていても節約をしようと気をつける方が多いかと思います。
しかし、収入が上昇していないのにも関わらず娯楽費を含めた生活費が上昇すれば、収入で生活費を賄えていないことになります。
よって、1000万円は目減りしていきます。
娯楽費を含む生活費の上昇ペースにもよりますが、資産が目減りする生活を送り続けていれば1000万円はなくなってしまうでしょう。
1000万円はもちろん、100万円でも人によっては大金です。
しかし、使い方次第ではなくなってしまうリスクも高いので娯楽に使うのであれば必ず計画的に使用することを心掛けることが重要です。
2:ローンや借金の返済に充てる
ローンやリボ払いなどの借金が貯まっている人は1000万円を手に入れても返済に充てなければいけない人もいるでしょう。
借金をするためには信用が必要です。借金における信用は収入などの返済能力といえます。
よって、1000万円を収入と比較して大金だと考えるのであれば借金の返済に不足であるということはないはずです。
リボ払いやカードローンは法定利率の範囲であれば最大で20%までの金利があります。
借金と同じ額を投資しても20%以上の利益を安全に得るのは難しいです。
よって、リボ払いやカードローンの借金があるなら、優先して借金を一括返済しましょう。
ただし、住宅ローンの場合は金利が1%を切ることもあります。
住宅ローン控除などの税金制度との兼ね合いや、1000万円を運用に回した方が高い利息が得られる可能性もあるので必ずしも一括返済が正解ではありません。
金利の安い住宅ローンに関しては返済状況次第なので、分からないのであれば金融機関やファイナンシャルプランナーへ相談しましょう。
しかし、カードローン、リボ払いの借金は何よりも優先して返済することをおすすめします。
3:住宅を購入する
1000万円では住宅の購入は難しいと思うかもしれません。
最近では100万円程度でも購入できる物件はあります。1000万円で住宅やマンションの一室などを買うことは難しくはありません。
都内の物件は高い傾向にありますが、それ以外の地域あれば土地も含めて安く購入できる物件もあるでしょう。
また、住宅は居住用だけでなく不動産投資に利用することもできます。
どちらの用途であっても住宅の購入は1000万円の使い道の選択肢といえるでしょう。
4:勉強のために使う
消費するにしても娯楽に使うのではなく自身の経験や知識を深めるための勉強に使うことも考えられます。
資格取得のための参考書の購入や、資格学校や有料セミナーの受講料のために使い、資格取得の役に立ったのであれば有意義な使い方といえるでしょう。
また、アルバイトなど自分で働き方を調整できるのであれば、1000万円を切り崩して余った時間を勉強に充てる使い方もできます。
1000万円を自分磨きに使った結果、習得したスキルによっては収入が増加し自分で1000万円を稼ぐことも難しくなくなる可能性もあります。
知識を深めること自体は今後の人生において役立つので、1000万円を消費するなら良い使い方といえるでしょう。
5:貯金をする
1000万円を消費するよりも貯金をした方がいいと考える方も多いと思います。
100万円までであれば貯金が無難といえるかもしれませんが、1000万円の貯金には様々なリスクがあります。
まずは、ペイオフのリスクです。
資産を預けた銀行が倒産した場合、1000万円までの資産に関しては元本を全額返還する必要があり、これをペイオフと呼びます。
しかし、1000万円以上銀行に預金すると1000万円を超えた額に関しては保証されません。実際に日本振興銀行においてペイオフが発生したケースがあったので、ペイオフは万が一のリスクとして考慮するべきものです。
また、1000万円の預金をした場合、インフレのリスクが存在します。
日本円にはインフレ率の上限が指定されており2%までのインフレであれば起こる可能性があります。
一方、定期預金の金利は2%どころか、どの銀行の定期預金を利用しても1%に届くこともありません。
つまり、2%のインフレが発生した場合、貯金をしていても実質的に元本が目減りする可能性もあるのです。
よって、貯金は1000万円の使い道の中で一番堅実な方法に見えて、堅実な方法とはいいがたいです。
1000万円あったら投資がおすすめの理由
ここまで1000万円の使い道を5つ紹介しましたが、住宅の購入は不動産投資も含まれており、勉強のために使用することは自己への投資ともいえます。
1000万円の使い道は投資がおすすめです。
この項目では投資の中でも資産運用に絞っておすすめできる理由について解説していきます。
- 利率が低くてもリターンが大きいから
- 投資の選択が広くなり分散投資がしやすいから
利率が低くてもリターンが大きいから
次の項目で具体的な投資方法も紹介しますが、1000万円の投資方法はFXや仮想通貨のようなハイリスクな投資ではなく低リスクの投資です。
低リスクで安全な投資の年間利率は3%程度が目安になります。
この場合利率3%で10万円を投資しても、年間で得られる利回りは3,000円であるためリターンは大きくありません。
しかし、1000万円を3%で運用した場合は、年間で得られる利回りは30万円になります。
資産が大きくなればなるほど銀行でもペイオフの制度上、完全な元本保証を受けることは難しくなります。
しかし、投資のリターンは大きくなるので、どちらにしても元本保証が不可能であれば、できる限りリスクを避けて資産を運用する方がメリットは大きいです。
1000万円あればリスクが低く利率も低い資産運用でも、大きなリターンが得やすいためおすすめです。
投資の選択が広くなり分散投資がしやすいから
資産が少なければ投資の選択肢も狭まり、分散投資もしにくいですが、1000万円あれば大抵の娯楽で遊べるように大抵の投資が選択できるようになります。
1万円で投資できる選択肢は少額投資のみであり、10万円あれば購入額の安い株式であれば購入できるようになります。
100万円あれば大体の株式と社債などを購入できるようになるでしょう。
1000万円あれば、富裕層が投資する商品であるヘッジファンドへの投資が可能になります。
ヘッジファンドはリスクとリターンのバランスが良い商品ですが、最低購入金額が1000万円必要であるため1000万円未満の資産では購入できません。
このように資産が増えれば増えるほど投資の選択肢の幅が広がっていることが分かるでしょう。
また、株式を購入するにも資産が10万円であれば10万円の株式を1単元しか購入できませんが、100万円あれば10単元、1000万円あれば100単元購入できるようになります。
同じ株式を投資するにしても1000万円で業種の違う複数の株式に分散できる方がリスクを軽減できて有利であることが分かるかと思います。
1000万円の資産を持っていれば投資において非常に有利であるといえるでしょう。
1000万円があったら実践したい投資方法
「低リスクといっても具体的にはどの投資に投資すればいいのか分からない」「そもそも投資の知識なんてないからできない」と思う方もいるでしょう。
最後に、投資の知識がなくても始められる具体的な低リスクである投資方法について解説していきます。
- 投資初心者でも始められる投資信託
- 収入以外に様々なメリットがある不動産投資
- 高い利回りが見込めてリスクを回避できるヘッジファンド
投資初心者でも始められる投資信託
1000万円があって投資が一番いいことが分かっても運用方法を知らないためできないと考える方も多いかと思います。
車があっても免許証もなく運転できないので車が使えないといったように、投資も必ず勉強してノウハウを身につける必要があると考えている方もいるでしょう。
しかし、個人が投資をする上で必要な資格はありません。さらに付け加えれば必ずしも自分で運用する必要はないのです。
資産をファンドマネージャーと呼ばれる資産運用のプロに任せて運用する金融商品である投資信託は投資初心者でも始められる代表的な投資方法です。
投資信託は投資するだけでプロが投資した資産を代わりに運用してくれるので、知識や時間がない方でも始められます。
株式のように購入価格が株価に依存せず、自分の好きな額を投資することができるため柔軟な投資ができます。
金額の指定も投資信託によっては最低投資金額100円かつ1円単位で指定することが可能です。
価格の変動があるので元本割れする可能性もあります。
しかし、投資信託によってはアセットマネジメントOneの「ゴールドマンサックス社債(外部サイトへ)」のように満期まで保有すれば元本が確保されるものもあります。
収入以外に様々なメリットがある不動産投資
不動産投資は毎月安定した収入が得られることで知られる投資方法ですが、収入以外にも様々なメリットがあります。
1つは不動産投資の減価償却を利用した損益通算による節税です。
いきなり聞き慣れない単語が2つ出てきたので、難しいと思った方もいるかもしれませんがそれぞれ分かりやすく解説していきます。
例えば、仕事に使う12万円のパソコンを購入して3年間の耐用年数で利用しようと考えている場合、毎年4万円ずつ申告することで税金の節税ができます。
一方、損益通算は投資をして10万円の損失が発生したときにその損失を申告することで、損失の額だけ税金の節税が可能な制度です。
これを不動産投資に応用すると1000万円の不動産を購入した年は1000万円の赤字となるので、減価償却をして翌年以降の不動産投資の利益と損益通算することで税金の節約が可能になるのです。
次に、団体信用生命保険への加入があげられます。
1000万円をローンなしで住宅を購入することもできますが、より不動産投資に向いた住宅を購入するなら多少ローンを組んで不動産を購入するのも選択肢です。
ローンを組んで住宅を購入するとき、居住用に購入する場合はもちろん、不動産投資用に購入する場合でも団信(団体信用生命保険)と呼ばれる生命保険に加入することになります。
団信の保証内容は八大疾病を保証してくれるものあり、優秀なので団信に加入していれば通常の生命保険に加入しなくても問題がない保証内容です。
不動産投資は毎月の収入が得られるだけでなく、総合的に様々なメリットがある投資方法といえます。
高い利回りが見込めてリスクを回避できるヘッジファンド
ヘッジファンドはリスクを回避しながら高い利回りを見込める投資方法です。
具体的には10%以上の利回りが見込める商品もあり、投資信託や不動産投資で10%以上の利回りを出すのは難しいです。
投資信託と同様にファンドマネージャーが忙しい投資家や投資初心者の代わりに運用してくれます。
最低投資金額が1000万円ですが、資産さえ持っていれば誰でも結果が出しやすい投資方法になります。
しかし、通常の証券会社では購入することができず、流動性が低く、紹介制のヘッジファンドもあるため、投資を始めにくい商品です。
また、ヘッジファンドは海外のものが中心ですが日本のヘッジファンドもあります。
日本のヘッジファンドの方が、仲介会社が必要ないので余計な手数料がかからないメリットがあるのでおすすめです。
1000万円を投資する上でできる限り高い利回りを求めるならヘッジファンドがよいでしょう。
下記の記事では、個人でも投資しやすいヘッジファンドについてまとめています。
まとめ
1000万円があったらできることについて解説しました。
娯楽に対して使うのも、借金の返済に充てるのも、住宅を購入するのも、勉強のために使うのもよいですが、貯金をするのであれば投資を始めてみましょう。
投資にもリスクはありますが、1000万円があれば貯金するよりも総合的にメリットが大きいのでおすすめです。