宝くじの当選は多くの人の夢であり、実際に当たるとは思っていなくても夢を買うために宝くじを購入する人は多いのではないでしょうか?
確率で考えると気が遠くなる倍率ですが、購入した以上当選する確率は0%ではありません。そのため、宝くじが当選し、突然大金が手に入ったことでその使い道に困ってしまう人が必ず出てきます。
年収1,000万円以上稼いでいて、お金の扱い方を知っている方に当選金が渡ったのであれば問題はありません。
ですが、貯金もほとんどない状態で急に宝くじで高額当選したのであれば、お金の扱い方を知っていないと最悪破滅してしまう可能性もあります。
宝くじの当選金額は、
「無駄遣いして消費するのがよくないので貯蓄をするのが正しい」
と考えている方が多いと思いますが、宝くじの当選金額は資産運用するべきです。
この記事ではその理由について解説していきます。
宝くじが当選したら何をするか?
誰もが一度は考える「宝くじが当選したら何をしたい?」という質問ですが、世界一周旅行に行く、高級車を買うといった消費に使う人もいれば、手堅く貯金をするという人もいるかと思います。
しかし、当選金額のほとんどを消費に費やすことや、貯金してしまうのは理想的なお金の使い方ではありません。それぞれの行動に対するリスクに関して解説していきます。
当選金額を消費する
せっかく宝くじを当てたのであればあぶく銭なので、割り切って消費する方もいるかと思います。
もちろん、当選金額に十分に余裕がある範囲内で「一度や二度くらいは贅沢のために消費をする」のは問題ありません。
しかし、それが常習化した場合は、最悪の場合は破滅してしまう危険性があります。
1億円や3億円の当選金額はこれまでの生活で一度に手に入ることがない資産なので使っても減ることがない資産であると思えるかもしれません。
無限にあるように思える当選金額ですが、宝くじ当選後の収入よりも高い出費を繰り返していればいずれお金はなくなってしまいます。
お金がなくなってしまったときはもう贅沢はできないので、生活レベルを下げる必要がありますが、一度上げた生活レベルを下げるのは非常に難しいです。
宝くじが当選したときの羽振りが忘れられずそのまま消費を続ければ借金をするしかありません。気づいた時には借金が膨れ上がり破滅してしまいます。
不相応な大金の消費は身を滅ぼしかねないので、消費をする場合は自制して使用することが求められます。
基本的にはこの考え方に賛同する方が多いかと思いますが、それなら貯金が一番安全だと思った方もいるのではないでしょうか?
次は当選額をすべて貯金した場合のリスクを見ていきましょう。
当選金額を貯金する
宝くじの当選金額を貯金すれば、当選した額や当選したときの年齢によってはそれを切り崩すだけで最期まで生活できる場合もあるでしょう。
よって当選金額を守るという考え方は間違っていません。
しかし、貯金は100万円単位のお金を安全に守る手段ではありますが、1億円以上の資産を安全に守るための手段ではありません。
仮に1億円や3億円を預けている銀行が経営破綻したとします。貯金額が1,000万円以下であればそれでも預けている資産は返って来ます。
これを預金保険制度(ペイオフ)と呼び、銀行が破綻する最悪の事態があったとしても預金が返還されるため、貯金が一番安全であるといわれている理由になっています。
しかし、銀行の預金は経営破綻をした場合は、1,000万円以上の預金は返って来ません。仮に当選金額を1,000万円以上銀行に預けていた場合は1,000万円までしか保証されないのです。
宝くじの当選金額は資産運用した方が良い理由
1,000万円以上の資産を保有している方にとって貯金は100%安全な手段とはいえません。
貯金が宝くじの当選金額の理想的な使い方ではないのであれば、何が理想的かといえば、資産運用が当選金額を最も理想的に使える方法になります。
宝くじの当選金額は、消費や貯金をするのではなく、資産運用をした方が良い理由について解説していきます。
- 資産運用すれば消費をしても元本が目減りしない
- 当選金額からさらにお金を増やせる
- 資産運用は高額の当選金額を守る手段である
資産運用すれば消費をしても元本が目減りしない
宝くじの当選金額の使い道に自制が出来ていない消費は身を滅ぼすと説明しましたが、それでも「せっかく当選したのであればお金は使いたい」と思うのが本音ではないかと思います。
自制ができていない消費が問題であるため、消費すること自体は問題ではありません。
生きていくために必要のない消費や贅沢も、経済を回すためには必要なことであるため、お金を消費すること自体は間違っていないからです。
ベストは、宝くじの当選金額の元本を減らさず消費して、お金をなくさないことです。
当選金額を資産運用に回し、毎年元本の数%程度の利益が得られれば、その利益の範囲内で消費をすれば元本は目減りしません。
不必要な消費や贅沢をしても当選金額による運用利回りの範囲内でおこなうのであれば、元本が減ることはないので、問題なく消費を続けることができるでしょう。
宝くじの当選金額を利用して贅沢がしたい方こそ資産運用を始めるべきなのです。
当選金額からさらにお金を増やせる
利益は消費してもよいですが、利益をそのまま投資すれば当選金額以上にお金を増やせます。
例えば、1億円を運用して10%の利益が出たのであれば1,000万円の範囲で自由に消費できます。
これを使用せずそのまま投資して、次の年も10%の利回りが出たとすれば1億1,000万円の10%の利益が発生し、1,100万円の利益が発生します。
これを複利投資と呼び、投資の元本を1億円のままにして投資を続ける単利投資よりも利回りが大きくなる投資方法です。
大金があるなら有効活用することで、資産をさらに増やすことができます。
資産運用は高額の当選金額を守る手段である
資産運用にもリスクがあると考える方もいるかもしれませんが、高額な貯金を持っていれば持っているほど資産運用は自分の資産を守るための防衛手段になります。
先ほど高額な資産を持つ方は銀行にお金を預けていても預金保険制度が適用されないので、100%安全とはいいきれないという説明をしましたが、高額な資産はただ貯蓄するだけではもう一つのリスクがあります。
日本円にはインフレ率があり、2%までと定められているので2%のインフレが発生すれば資産は2%目減りしたことになります。
仮に100万円の資産であれば、インフレが発生しても2万円の目減りで済みます。しかし、1億円の当選金額がある方は200万円が実質的に目減りしたことになるのです。
貯金が安全であるという考え方は資産が1,000万円を超えると通じなくなります。
よって、資産を積極的に増やす目的がなくても、宝くじの当選金額とはいえ巨額の資産を持つ以上、様々なリスクに備えて資産運用をする必要があるのです。
宝くじの当選金額でできる資産運用の方法
1,000万円以上の当選金額がある方に向けて、宝くじの当選金額でできる資産運用の方法を解説していきます。
具体的には下記の3つがあげられます。
- 高額当選かつ資産を積極的に増やすならヘッジファンド
- 宝くじでリタイアを狙うなら不動産投資
- 高い利益と元本確保で運用するならソーシャルレンディング
高額当選かつ資産を積極的に増やすならヘッジファンド
1,000万円以上の当選額があり、資産を積極的に増やすならヘッジファンドがおすすめです。
リスクを回避しながら高い利回りで運用できるヘッジファンドは10%以上の高い利回りも見込める投資方法です。
ヘッジファンドを運用するファンドマネージャーは資産運用のプロであり、投資家の代わりに資産を預かって運用してくれるので投資初心者の方でも結果が出しやすいです。
ヘッジファンドは魅力的な商品ですが、証券会社で購入することはできません。
さらに、最低投資金額が非常に高く、投資をするためのハードルが非常に高いため日本ではあまり周知されていません。
最低投資金額は1,000万円であることが多いです。
証券会社で販売される商品ではないので、仲介会社を通して海外のヘッジファンドを購入するのが一般的ですが、日本生まれのヘッジファンドも存在します。
日本のヘッジファンドの数はけっして多くありません。
公式サイトで投資家を募集しているファンドもあるので、日本のヘッジファンドに直接連絡して投資をすれば仲介手数料がかからずお得です。
投資初心者でも運用をプロに任せられるので、投資について知識がなくても大きな利回りが期待できるヘッジファンドは宝くじの当選金額を増やすのに向いています。
宝くじでリタイアを狙うなら不動産投資
宝くじによるリタイアを夢見る方は多いですが、当選額をリタイアのために有効活用するなら不動産投資がおすすめです。
不動産投資は物件を購入し、購入した物件に住んでもらうことで家賃収入を得られれば毎月の安定した収入にすることができます。リタイア後の安定した収入を得るのに最適です。
購入する物件は当選金額によって異なりますが、都内の新築マンションを購入するなら1億円あれば足りることが多いです。新築や都内にこだわらなければ5,000万円程度で購入できるマンションも存在します。
もちろん、宝くじに当選した不動産の知識がまったくない方が1人で住民を募集し、物件を管理するのは非常に大変です。
サブリース契約は手数料がかかりますが、契約をした会社が住民を見つけてくれる上に住人が住んでいなくても毎月の収入を保証してくれます。
他の投資と異なり毎月安定した収入が得られるので、宝くじでリタイアを目指すのにおすすめの資産運用方法です。
高い利益と元本確保で運用するならソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングは高い利回りでありながら、元本確保の資産運用方法です。
そのため当選金額を守りながら運用するのに最適です。
10%近くの利回りの案件もありますが、利回りを高くする理由としては早急にお金を集める必要があるということなので、貸し倒れするリスクもあります。
資産の価値を守るのであれば、インフレ率の2%に負けない利回りで運用できればいいので、3%程度の利回りがあれば十分であり、貸し倒れのリスクも低いです。
例えば、SBIソーシャルレンディングは2011年から運用を開始しており、ソーシャルレンディングの中では歴史が長いため貸し倒れはいくつか発生しています。
しかし、利回りが2.5%~5.0%と少ない不動産担保ローン事業者ファンドでは2020年9月現在、貸し倒れは発生していません。
投資を検討する上で運用開始から10年近くの期間があれば、安全性を見極めるのにも十分な時間であるといえます。
ソーシャルレンディングの運用会社の実績を確認し、できる限り利回りが低く安全な案件に投資すれば、元本が値動きによって変動する投資と比較してもほとんどリスクはないでしょう。
宝くじの当選金額を守るなら、元本確保でインフレ率を超える利回りで運用できるソーシャルレンディングがおすすめです。
宝くじの当選金によるシミュレーション
最後に宝くじの当選金額別に運用シミュレーションをしてみましょう。
当選金額が高ければ高いほどリスクを取りたくないと思うので、当選金額ごとに利回りを変更してシミュレーションしていきます。
宝くじで1,000万円を当て10%の利回りで運用する場合
宝くじで1,000万円を当て、毎年10%の利回りが見込める積極的に資産を増やす運用をした場合のシミュレーションは以下の通りです。
年数 | 元金 | 増加金額 | 運用結果 |
---|---|---|---|
1年 | 1,000万0,000円 | 100万0,000円 | 1,100万0,000円 |
2年 | 1,100万0,000円 | 110万0,000円 | 1,210万0,000円 |
3年 | 1,210万0,000円 | 121万0,000円 | 1,331万0,000円 |
4年 | 1,331万0,000円 | 133万1,000円 | 1,464万1,000円 |
5年 | 1,464万1,000円 | 146万4,100円 | 1,610万5,100円 |
6年 | 1,610万5,100円 | 161万0,510円 | 1,771万5,610円 |
7年 | 1,771万5,610円 | 177万1,561円 | 1,948万7,171円 |
8年 | 1,948万7,171円 | 194万8,717円 | 2,143万5,888円 |
9年 | 2,143万5,888円 | 214万3,588円 | 2,357万9,476円 |
10年 | 2,357万9,476円 | 235万7,947円 | 2,593万7,423円 |
10年間の利益の合計 | 1,593万7,423円 |
10年間複利運用することで、1,500万円以上の利益が発生し、資産が2倍以上になりました。ヘッジファンドで運用すると高い利回りでの運用が可能です。
宝くじで1億円を当て5%の利回りで運用する場合
次は1億円の当選金額で、5%の利回りで運用した場合のシミュレーションをしていきます。
年数 | 元金 | 増加金額 | 運用結果 |
---|---|---|---|
1年 | 1億0,000万0,000円 | 500万0,000円 | 1億0,500万0,000円 |
2年 | 1億0,500万0,000円 | 525万0,000円 | 1億1,025万0,000円 |
3年 | 1億1,025万0,000円 | 551万2,500円 | 1億1,576万2,500円 |
4年 | 1億1,576万2,500円 | 578万8,125円 | 1億2,155万0,625円 |
5年 | 1億2,155万0,625円 | 607万7,531円 | 1億2,762万8,156円 |
6年 | 1億2,762万8,156円 | 638万1,407円 | 1億3,400万9,563円 |
7年 | 1億3,400万9,563円 | 670万0,478円 | 1億4,071万0,041円 |
8年 | 1億4,071万0,041円 | 703万5,502円 | 1億4,774万5,543円 |
9年 | 1億4,774万5,543円 | 738万7,277円 | 1億5,513万2,820円 |
10年 | 1億5,513万2,820円 | 775万6,641円 | 1億6,288万9,461円 |
10年間の利益の合計 | 6,288万9,461円 |
5%の利回りで10年間運用すると6,000万円以上の利益が得られます。1億円を運用する場合はリターンとリスクのバランスを考えるのが重要です。
宝くじで3億円を当て3%の利回りで運用する場合
最後に3億円の当選金額で、3%の利回りで運用した場合のシミュレーションをしていきます。
年数 | 元金 | 増加金額 | 運用結果 |
---|---|---|---|
1年 | 3億0,000万0,000円 | 900万0,000円 | 3億0,900万0,000円 |
2年 | 3億0,900万0,000円 | 927万0,000円 | 3億1,827万0,000円 |
3年 | 3億1,827万0,000円 | 954万8,100円 | 3億2,781万8,100円 |
4年 | 3億2,781万8,100円 | 983万4,543円 | 3億3,765万2,643円 |
5年 | 3億3,765万2,643円 | 1,012万9,579円 | 3億4,778万2,222円 |
6年 | 3億4,778万2,222円 | 1,043万3,466円 | 3億5,821万5,688円 |
7年 | 3億5,821万5,688円 | 1,074万6,470円 | 3億6,896万2,158円 |
8年 | 3億6,896万2,158円 | 1,106万8,864円 | 3億8,003万1,022円 |
9年 | 3億8,003万1,022円 | 1,140万0,930円 | 3億9,143万1,952円 |
10年 | 3億9,143万1,952円 | 1,174万2,958円 | 4億0,317万4,910円 |
10年間の利益の合計 | 1億0,317万4,910円 |
3億円を一番低リスクで安全な方法で運用すれば10年間で1億円以上の利益が発生します。3億円以上の当選金額がある方はできる限りに慎重に運用して資産を防衛していきましょう。
まとめ
宝くじの当選金額は資産運用に使うべき理由について解説しました。
資産運用は、当選金額からさらに資産を増やせるので、当選金額を消費しやすくし、貯金以上に資産を防衛する役割を果たします。
今、高額の当選金額が手に入り使い道に困っている方は資産運用を始めることをおすすめします。