老後資金を貯めようと思った時に、どのぐらいの金額が必要なのか悩む人もいるでしょう。
実際には、どのぐらいの老後資金が必要になるのでしょうか。
まずは、必要資金を計算して、保有資産や今後得る予定の金額を照らし合わせることが大切です。
もし、資産運用をして老後資金を増やしたい場合は、状況に合わせた運用方法を検討することも重要でしょう。
これから、老後に必要な資金額や5000万円を元手に運用する方法として、債券投資やヘッジファンドについてご紹介します。
また、上手に運用資産の配分をするためには、ポートフォリオの作成が有効です。
ポートフォリオを作成する時の注意点やポイントなどもご紹介しますので、参考にしてみてください。
1、夫婦で必要な老後に必要な資金とは?
老後に必要な資金額は、それぞれの生活スタイルや希望によっても異なります。
(1)夫婦で余裕ある老後を送るには数千万円~1億円必要
例えば、60歳の時点で、85歳まで余裕のある生活をするためには、数千万円~1億円が必要になるでしょう。
自宅を保有している場合、住宅費はほとんど掛かりません。
しかし、リフォームや建て替え・火事・自然災害などの可能性もあるので、家を建てる分の費用を残しておくことも必要です。
(2)年間の生活費300万円×25年=老後資金は1億円
生活費は家族の人数にもよりますが、月に約15万円掛かった場合は1年間に約200万円になります。
その他にも医療費や税金・子供や孫への資金・旅行代などを含めると、1年間に300万円~500万円ほど用意しておくべきです。500万円を25年使い続けると1億円を超してしまうため、1億円ぐらいの老後資金が必要になると考えておいた方がいいでしょう。
(3)今のうちから資産運用で老後資金を作るべき
年金や退職金を受け取れば、保有資産と合わせて1億円になる場合もあります。
しかし、年金制度が現在の水準を保つとは限りません。また、インフレが発生して、保有資産が減ってしまうこともあります。そのため、資産運用によって増やしておけば、老後資金を貯められるでしょう。
老後資金を作る方法①5000万円を元手に「債券投資」で運用する
5000万を元手に資産運用をする場合、リスクの少ない方法が「債権投資」です。
(1)債権投資はリスク回避し元本割れを避けたい人向き
この方法は、なるべく保有財産を減らすリスクを少なくしたい人に向いています。
しかし、利回りが大きいわけではないので、老後資金を大きく増やさなくてもいい場合に有効でしょう。
債券投資は、元金保証があります。
つまり、資産運用をした購入金額はそのまま返還され、さらに利率で増えた分をもらうことができる方法です。
利回りは低いですが、安定しているという安心感があります。
(2)債権投資の種類は「国債」「社債」「外国債券」など
債権には、国や地方自治体が発行しているもの・社債・外国債券などさまざまです。
国や地方自治体が発行しているものは、倒産などの心配がありません。
しかし、利回りは低くなります。社債や外国株は、利回りを高めに設定しているものもあるので、それらを選択するのも一つの手段です。
例えば、アメリカの国債と債権を分散投資することで、約3%の利回りが期待できます。
老後資金を作る方法②5000万円を元手に「ヘッジファンド」で運用する
5000万円の資金を元手に大きく増やしたい場合は「ヘッジファンド」です。
(1)ヘッジファンドは"絶対収益主義"で高リターンを期待できる
ヘッジファンドでの運用は、高額を運用機関に預ける方法で、高いリターンが期待できます。
ヘッジファンドでは、どのような状況でも絶対的な利益を出すことが特徴です。
優秀なヘッジファンドマネージャーが運用するため、あらゆる手法を使って資産運用をしています。
売買するタイミングも的確なため、大きなリターンを出しているのです。しかし、高額の投資額が条件なので、失敗した時にはリスクもあります。
(2)ヘッジファンドの期待利回りは10-20%。手数料や成果報酬は高額
ヘッジファンドで期待できる利回りは約10%~20%です。また、プロに任せるので情報や知識が少なくても、高額の資産運用ができます。手数料や成功報酬は掛かってしまいますが、大きく資産を増やしたい時には有効な方法です。
ヘッジファンドの手法として、バリュー株を使う方法があります。バリュー株とは割安株とも呼ばれ、安く購入できるものです。これ以上価格が下がる可能性は低く、上がれば多くの利益を出せます。
しかし、価格の上下が少なく、そのまま保有しているだけになってしまうこともあるでしょう。
ヘッジファンドでは、バリュー株を購入した後に、その会社に投資をするなどして、株価を適正値まで上昇させることもできます。このような手法で、大きな利益を得ているのです。
2、老後資金を作るためのポートフォリオの必要性とは?ポイントや注意点も理解しよう!
資産運用をする時は、ポートフォリオを作成するようにしましょう。
(1)ポートフォリオとは
ポートフォリオとは、投資商品の金額や内容で構成されたものです。見込めるリターンや考えられるリスクなども含めた計画表で、それを参考に資産運用をすることができます。
(2)ポートフォリオを作成すべき理由
ポートフォリオを作成する理由とは、それらの情報を明確にしてシミュレーションするためです。
見込めるリターンだけでなくリスクも分析することで、失敗しにくい資産運用になるでしょう。
資産運用では金融商品の種類によって、保有期間や受け取り方・リスクなどの特徴が異なります。
それらの特徴を明確にして、リスクとリターンを見極めるためにはポートフォリオが必要です。
(3)目標リターンや利回りを決めた上でポートフォリオを作る
ポートフォリオを作成する時には、目標利回りや期待するリターンを明確にすることから始まります。それによって、購入する金融商品も変わってくるでしょう。
資産を大きく増やしたい場合は、ハイリターンの商品を選びます。
しかし、ハイリスクが伴うことを理解しないといけないので、リスクを踏まえたポートフォリオで確認することが大切です。
(4)利回りが低い投資でもポートフォリオは必要
少ない利回りで安定して増やしたい場合でも、ポートフォリオの作成は必要になります。
利率が低いものだと、数年後に数百円~数千円にしか増えないこともあるでしょう。実際の運用後に後悔するよりも、ポートフォリオで数年後にもらえる利息を確認してからだと、納得した資産運用ができます。
また、ポーフォリオを何度も見直すことで、実際に行っている運用の分析が可能です。
ポートフォリオは作成しただけでなく、現在の状況を踏まえて見直しをしなければなりません。
もし、期待している利回りになっていない場合は、改善策の検討や見直しができます。資産状況や年齢によっては、リスクの高い商品に変更することも検討できるでしょう。
その場合にも、新たなポートフォリオを作成して、このまま続ける場合と新しい方法の場合で比較することができます。
ポートフォリオを作成する時は、分散投資かつ長期投資をすることを検討しましょう。
(5)ポートフォリオには暴落リスクの少ない安全資産(国債・金など)も組み込む
ポートフォリオは、経済状況が変わってもなるべくリスクの少ないものを作るのが理想的です。
よって、国や受け取り方などが異なる商品にすれば、リスクを減らせます
売却すると早めに現金化できる株式や投資信託、現物が残る不動産投資や金の購入、元金保証のある債権や定期預金などで分けるといいでしょう。
作成は自分自身で作る時は、エクセルになります。
専門家に相談しながらの場合は、ファンドラップやロボアドバイザーなどです。ファイナンシャルプランナーに、今後の資金計画を相談するのもいいでしょう。
3、5000万円の元手を効率的に運用して、老後資金を貯めよう!
必要な老後資金はそれぞれ異なりますが、数千万円~1億円があると安心です。そのためには、保有資産を運用して増やすことを検討してみましょう。
(1)リスクをとって5000万円を増やす場合はヘッジファンドへ
約5000万円を元手に資産運用する場合、大きく増やしたい場合は「ヘッジファンド」です。
(2)元本保証には債権投資がおすすめ
もし、元金保証があるものを選択したい時には「債権投資」がいいでしょう。
外国債券なら利回りが高いものもあります。
資産運用をする前にはポートフォリオを作成し、金融商品の内容や金額・リスク・リターンを確認することが大切です。それによって、失敗しにくい資産運用が実現できます。
老後資金を資産運用で増やしたい場合は、これを参考にしてみてください。