投資では目標金額を設定することは重要です。
投資は上限なく儲けられると思われ勝ちですが、そんなことはありません。
運よく年間の利率が高くなることはあっても、毎年それが実現できるかは分かりません。
プロが運用しても平均すれば10%を越える程度です。
それぐらいの利率を出せれば、優秀なファンドマネージャーです。
それを踏まえて、ここでは目標金額を設定した投資方法のポイントを解説していきます。
1、目標金額を設定するには期間も重要なポイント
目標金額を設定する時には、どれくらいの時間をかけられるかは重要なポイントです。
明日までに1000万円を2倍にするとしたら、それはギャンブルしかありません。
1000万円がゼロになるほどのリスクを負わないと、短い期間に増やす方法はないのです。
しかし、10年で1000万を2倍するのであれば、利回りは7%で良いのです。
簡単に7%と考えますが、毎年平均でこの利回りを出すことは難しいでしょう。
マイナスの年もあれば、好調の年もあります。
全てをひっくるめて平均になります。ただ、7%は不可能な利回りではありません。
ギャンブルで2倍に増やすよりは現実的でしょう。
このように目標金額を設定するときには、期間も決めておくことが大事です。
また、最終的な目標金額を決めたら、年間ごとの目標を決めると具体的な方策が決まってきます。
どこに預ける、誰が運用する、配分を決める、リスクをどの程度背負うなど、年間で稼ぐ金額によって投資方法が変わるからです。
年によって預ける先が変わることがあったり、景気によって投資する国が変わったりするかもしれません。
それは始めの目標設定時には分からないことです。
そのような状況の変化に合わせて、計画を修正する必要はあるでしょう。
特に長い期間を設定している場合には、経済の動きに注視することが重要です。
もっと良い投資先が見えてくることがあるかもしれないからです。
そのときには柔軟に対応していくと、目標に近づくことができます。
2、リスクとリターンについて理解することがポイント
目標金額を設定した投資ではリスクとリターンについて、理解しておくことが重要です。
高い目標金額だと、それだけ高いリターンを目指すことになります。
しかし、高いリターンは高いリスクがついているものです。
投資ではリスクを背負わないで、リターンを得ることはできません。
目標金額をあまり高く設定しすぎてしまうと、それに見合うリスクをとることになるのです。
また、マーケットによってはリスクだけが高くて、リターンが低い場合もあります。
このようなときは投資をしないという選択肢が正しいでしょう。
マーケットの状況次第では、何もしない方が得策ということがあるのです。
そのため、投資をしないと目標が達成できないという、状況に陥らないことが大切です。
余裕を持った投資計画を立てないと、リターンが期待できないときでも投資をすることになるでしょう。
一方で、投資をすれば低いリスクで高いリターンが見込めることもあります。
このようなときには引き際を見極めながら、最大限儲けるようにすると良いでしょう。
いつかはそのような状況が終わりますので、あまり深入りしないことがポイントです。
終わる少し前に投資をやめておくと、損をする確率が低くなります。リスクが低いといっても、無いわけではありません。
それを頭の片隅においておくと、抜け出すタイミングを見逃さないでしょう。
3、目標を1.5倍に設定した場合はどこに預けるかがポイント
1.5倍にする時にまず預ける先として、想定されるのが定期預金です。
金利は低いですがほとんどリスクがありません。
元本保証がありますので、預け先としては間違いないでしょう。
ただし、金利が低いので1.5倍にするには、長い期間を設定することが条件になります。
リスクが低い分、リターンが低い投資先です。
他の投資先としてあるのが、国債です。
こちらも国が元本を保証しているので、ほとんどノーリスクで投資ができます。
国債の場合は金利が定期預金よりは良いです。
それでも1.5倍にするにはそれなりの期間が必要です。
国債を買うタイミングによっては、額面よりも安く買うことができるので、利回りがよくなることがあります。
同じ債券であれば、外国債という投資先も有望です。
外国債は国によっては国債よりリスクがあるため、リターンが大きくなります。
ただし、国が保証する債券であっても、国が払わないと言えば戻ってきません。
このようなリスクがあるために、外国債のリターンは高くなる傾向にあるのです。
リスクとしては為替のリスクもあります。例えば、外国債を売って利益をドルで受けとるとしましょう。そのドルを円に替えるときに、買ったときより1ドルの値段が下がっていたら、損をする可能性があります。
為替は常に変動しているので、このリスクは付きまといます。
もう1つ預ける先としてあるのが投資信託です。投資信託に預けるのであれば、1.5倍は決して夢ではないでしょう。
十分な期間があり、優秀なファンドマネージャーがいて景気が悪くなければ1.5倍にすることは難しくありません。
ただし、リターンがあるので、リスクもあります。
投資先を間違えると、マイナスになる可能性は否定できません。
重要になってくるのは投資信託の実績と投資戦略です。
実績を見れば、過去にどのように投資してきたのかが分かります。
それと投資戦略を合わせてみれば、今後も伸びるかどうかが予想できます。
予想が大きくぶれなければ、期待通りの利回りになるでしょう。
4、目標金額を2倍以上に設定した場合の投資方法のポイント
投資をして2倍以上にするなら、ヘッジファンドに預ける方が良いでしょう。
2倍にこだわるのであれば、高い利率が必須になりますし、平均利率も高い方が目標金額に到達しやすいです。
ヘッジファンドであれば、年間の平均利率で10%を越えるファンドは少なくありません。
一般的にリターンが大きいとリスクが高いですが、ヘッジファンドの場合はそうとも言い切れないのです。
その理由はファンドの報酬スタイルにあります。
資金を運用して利益が出たときだけ、成功報酬としてファンドマネージャーは報酬を受けとります。
資産運用に失敗すると報酬をもらえませんので、失敗しないように運用することが多くなるのです。
また、不況強いのがヘッジファンドです。投資信託などは不況の影響を受けやすく、マイナスになることもあるでしょう。しかし、ヘッジファンドは不況でも利益を出す方法を知っています。そのためどのような景気であっても、リターンが見込めるのです。
5、個別株で目標金額を設定するなら低めにする
どこかの預けるのではなく、個別株でリターンを目指す投資方法では、目標金額を低くすることがポイントです。
1つの銘柄で大きなリターンを出すことは難しいです。
目標が高すぎると到達するために、無理な投資方法になる可能性が高いでしょう。
そうではなくて、小さな利益を積み重ねられるように、設定を低くすると良いです。
結果として、高い目標金額に到達したというのが理想的な展開です。
そこまでいかなくても、損をせずに利益を積み重ねていけば、大きなリターンを得る確率は低くありません。
個別株は経験が伴えばだんだんと利益を出せるようになるので、それまでは細かい利益を得ることが重要です。
6、目標金額を設定した投資方法ポイントの終わりに
目標金額を設定した投資方法としては、期間を考えてリターンとリスクについて理解しておくことが大事です。
その上で、目標金額を設定しましょう。
1.5倍程度にしたいのであれば、リスクを多くとる必要はありません。
しかし、2倍以上にしたいのであれば、ヘッジファンドのような投資先が良いでしょう。
このように多くの場合、投資先を間違わなければ、目標金額を達成することは可能です。
ただし、そこにはリスクが常につきまとうことも考えておく必要があります。